日々の雑感(2007年4月〜6月)

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6月30日
ネット上で、ポリュビオス「世界史」第3巻が6月にでるという情報を見て、あれが売られているのを見かけた数少ない書店の一つ、 八重洲ブックセンターをここの所毎日のように覗いていますが、未だに見かけません。不確定情報なのでしょうがないのですが、何となく 損をしたような気分です。

それにしても、今年は例年になく月日が経つのが早く感じられます。特に4月以降の慌ただしさと言ったら何とも言い様がありません。 あっというまにもう7月に入ってしまうんですね。早いな。

上半期を振り返って、サイト更新はすっかり滞っています。マケドニア史の記事更新はまだ暫く時間がかかりそうです。色々調べてサイト にアップする余裕はないので、まだまだ完結までは時間がかかりそうです。読書コーナーと雑感は簡単に書けるのですが、こればかりは そう簡単にはいきません。

また、これは去年からですが、映画を見る本数は大幅に減少しています。飲み食いにお金を使いすぎていると言うことと、映画の上映時間 までに映画館にたどり着けないような生活が続いていると言うこと、地元のレンタルビデオ屋がつぶれてしまい、旧作のレンタルもできない 日々が続いていると言うことが原因なのですが、もうちょっと映画を見たいと思います(旧作でもいいので)。TsuTa@aの会員にでもなるか。

読書の方は、講談社の「興亡の世界史」を全巻買って読み、紹介文を書いたりしているため、必ず何かを読んでいる状態です。その他にも 面白そうな本が色々出ているのですが、置き場がないのでものによっては図書館で借りて済ませたりしています。すべての本を買っていると 置き場とお金が無くなってくるのでしょうがないですね。

6月24日
ビリーズ・ブートキャンプを購入してやり始めましたが、さすがにその間に暴飲暴食をしていたり、酔っぱらってトレーニングどころで 無くなっていた生も合ってか、まだ効果は出たとは言い難い状態です。しかしちょっとずるをして最終プログラムを先にやってしまったり しているのですが、下手なジムに行くよりこれを真面目にやった方が効き目はありそうです。なんといっても家にいてできますから。

6月22日
遅く起きた朝、久しぶりの雨音に何となくほっとしました。梅雨のわりに全然雨が降っていなかったので…。

インフォシークのアクセス解析が昨晩からおかしな事になって、データが全く収集されていない状態が続いています。一応問い合わせ はしてみましたが、果たして復旧するのはいつなのか分かりません。特にサイト閲覧に支障は無いのですが、何となく気になります。

と、こんな事を書いているうちに復旧した模様。一体何があったんでしょうか。

6月15日
仕事が休みだったため、昼にちょこっと外出して、講談社の「興亡の世界史」第2巻を探してみたのですが、まだ見あたりませんでした。 講談社のサイトでは本日発行と言うことになっているのですが、発行日と店頭に並ぶ日は違うようです。明日にでも改めてさがしてみて、 それから内容紹介や感想を書こうかと思っていますが、これを見落とすはずはないとおもう表紙なので(講談社のサイトで表紙を見ましたが、 スキタイの金細工ではないかと思われるものがうつっていました)、まだでていないのでしょう。15日発行ならその日に店頭に並ぶように してほしいとは思いますが…。

上の段落とは全く関係のない話ですが、ふと思うのですが、テルモピュライの戦いよりサラミスの海戦の方が重要なのではないかと思うの ですが。「西洋文明死守の象徴」としてテルモピュライをとりあげるというのはかなり作為的な何かを感じさせられます。たいていの場合、 テルモピュライの戦いの前後の状況とか、陸上でテルモピュライの戦いがあった同じ頃にアルテミシオンの海戦があったことは無視されて いたりします。そもそも、テルモピュライの戦いは負け戦であり、ペルシア軍のギリシア本土への進行を止められず、アテナイはペルシア によって焼かれてしまうわけですから、これを西洋文明死守の象徴とか、世界を変えた戦いとか言うのはかなり奇妙な感じがします。 この戦いがやたらと取り上げられるのは、西洋世界でも「判官贔屓」みたいなものがあるということなのでしょうか。それともか「反知性 主義」的な何かがあるのか。

6月12日
夜中に雑感を更新するというのは何か妙な気分ですが、なんでも、ナポレオンの子孫が下院議員選挙に出たけれど惨敗したとか。もはや ナポレオンの名前なんてナンの意味もない時代になったと言うことでしょうかね。

6月11日
何気なくウィキペディアをみていたところ、いつのまにかうちのサイトの中のある記事へのリンクが張られていました。リンクが張られて いること自体は何ら問題ではないのですが、うちのサイトのメインコンテンツのマケドニア史とかアレクサンドロス、エウメネス関係では なかったりするのですが…。少々複雑な心境ではありますが、少しでも役に立てば良いなと思います。

6月10日
アレクサンドロス大王について知りたい場合、主な史料としてはアッリアノス以外には邦訳がでている物が3つ、英訳ないし仏訳のある ものが1つ、計5つの大王伝があります。シケリアのディオドロスの「歴史叢書」第17巻はアレクサンドロス大王の治世を扱っています。 ただし、年代関係で問題があったりするなど、内容的には問題があるところが結構あります。クルティウス・ルフスの大王伝は初め2巻が 完全に欠落し、その後でも時々書けているところがありますが、一方でアッリアノスでは伝えていないような貴重な記述があったりします。 そのほか、ユスティヌスによる抄録しか残されていないのですが、ポンペイウス・トログス「フィリッポス史」があります。もとのトログス の記述はどうだったのかわかりませんが、ユスティヌスは抄録を作るときにかなり自分が面白いかどうかで話を入れたり入れなかったりした らしく、巻の概略と記述内容が大きく違っているところもあります。そのほか、プルタルコスがアレクサンドロス大王伝について伝記を残し ており、少年時代の彼の記述は大体プルタルコスをベースに語られています。この辺を読むとアレクサンドロスについて色々と分かるように なるのではないでしょうか。

この5つについては、一応手許に持っていますがディオドロスがどこに行ったのか不明です。あると思ったのですが見あたらないし…。また、 文庫本のあるアッリアノスとプルタルコスは簡単に読めるのですが、他の物は少々手間がかかります。でも、読んでみると面白いですよ。

6月9日
本日公開された「300」を鑑賞してきました。これは歴史映画ではなく、アクション映画、ハードボイルドものとしてみるべき作品だと 思います。良くも悪くもフランク・ミラーの漫画をそのまま実写化した作品だと言うことがよく分かる映画でした(とはいえ、原作を 知っている人間によるとかなり余計な改変やそれを削るとわかりにくくなるという場面が削られているなど文句があるみたいです)。 漫画らしく、ぱっと見ただけで敵味方が分かりやすく描き出されていますが、スパルタ的価値観に外れる物・対立する物を悉く醜く描き 出すというのは余りよい気分はしませんね(もっとも、漫画表現として敵を醜く描くというのは常套手段ですが)。面白いと言えば 面白いけれど、フランク・ミラーの価値観がかなり前時代的なんじゃないかということをちょっと考えてしまいました。ハードボイルド 自体がそう言うところはあるような気もするので、そのせいかな。

一方で、セピアがかったようなトーンで統一された映像や、スローモーションからクイックモーションに切り替わるアクションシーンと いったところは意外とこういう映画にあっているのではないかという気がしました。スローモーション多用という批判もあるようですが、 1対1の戦闘シーンを魅せるうえで意外と使えるんじゃないかと思います。

6月6日
上野の西洋美術館で現在開催中の「パルマ イタリア美術もう一つの都」展を鑑賞してきました。感想は後ほどまとめてアップしますが、 西洋美術についてより良く理解したいのであれば、やはりキリスト教の知識は必須だと改めて思いました。それがあるか無いかで、そこに 描かれた物が何かと言うことで悩むことはなくなりますし、それをふまえて同じ主題の絵を見比べたりする余裕も出てきますし。
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6月4日
ネット上で拾った情報ですが、ポリュビオス世界史の第3巻(龍渓書舎)が6月に刊行される予定だとか。これの他にも世界史史料 や興亡の世界史など、欲しい本が多すぎます。こんなに欲しい本が次々に出てくると、お金が持たないかもしれません。

それにしても、ポリュビオスは訳者の方が既にお亡くなりになっているのですが、どうやって訳を出したのでしょうか?既に全部訳 ができていたのか、はたまた誰かが変わりに訳したのかはわかりませんが、これでようやくかなり作業が進められそうな気がします。 やはり史料は大事です。


6月2日
「300」の先行上映はさすがに見ている時間がないので家に帰ってきましたが、帰宅すると「世界不思議発見」でこの映画に便乗?した のか、ギリシアの特集をやっていました。現代のスパルタが総人口1万4000で、かなりこぢんまりとした感じの町になっています。 古代の段階で、ここにスパルタがあったとは言われないと分からないと言われたくらいですが、ここまで質素な感じだと多分現地に行く とびっくりしそうな気がします。ヘイロータイを「奴隷」というのは嘘ではないけれど、ちょっと違うよなとか、ミストラ遺跡の建物 を作るときにスパルタの遺跡から石を持っていったといった話を聞き、ミストラってそんな場所にあったのかと改めて知ったり、 スパルタ兵が手入れしていた場所はヘロドトスに出てきたけどどこだっけと思い出せなかったり(正解は髪の毛)、古代の料理の再現 ならぜひスパルタ名物黒スープを出してほしかったと思ったり、古代ギリシアでオリンピックの時に食べていたお菓子って何ってちょ っと困ったり(正解はチーズケーキ)、BGMが「アレキサンダー」だったり、最後の問題のスパルタで禁止されていた健康法が散歩 だとは知らなかったり、番組の内容についてはまあこんな所でしょうと思います。

6月1日
テレビでですが、モンテネグロ代表の試合をみました。正直なところ、モンテネグロ代表のレベルはかなり低いような気がします。 昔のサヴィチェヴィッチやミヤトヴィッチと言った名手がいた頃とは違うと言うことは分かりますが、これではちょっと…。これから 先も多分厳しいんじゃないかなという気がしますね。人口60万人くらいの国では国内リーグだって運営は厳しそうですし、はたして どうなるんでしょう。今回来たチームはエースストライカーのヴチニッチが直前に辞退したり、リーグが終わった直後で疲れている 等の要因もあるし、そもそもこの大会で本気で戦っているかどうかは分からないという事を割り引いたとしても、モンテネグロ代表は 体の大きさとか強さとかはあるんだろうけれど、それほどすごいという感じはしませんでしたし、かなり雑でちょっと危険なプレーも ちらほらと。もっとも、そんな相手に後半どうしようもない試合をやっている日本代表もまだまだ改めるべき所はあるでしょう。特に 選手交代した辺りから流れが悪くなってきましたが…。

今の時期だとヨーロッパの主要国はユーロ予選があるからここくらいしか呼べなかったのだろうと思いますが、これだったらアフリカ あたりから呼ぶとかできなかったのでしょうか。アフリカ勢の強いところでも呼んでくればかなり良い経験が積めると思うのですが、 それじゃスポンサーには都合が悪いのかな(負ける可能性大だし)。

それにしても、試合後のインタビューで「個人プレーに走る選手が出てきた」って誰だろう?

5月29日
グーグルのディレクトリに登録申請をしてみました。これで3度目くらいになるような気がしますが、いい加減登録してもらいたい ものです。紹介文は別に間違いではないんですけどね。ヤフーには昔はねられたので、もういいや。

これから暫く忙しくなりそうです。ちょっと徹夜もしないといけなくなるでしょう。かなり辛い。

5月27日
今月の「アフタヌーン」にヒストリエは掲載されていませんでしたが、どうやら4巻は7月にでるらしいとの情報を知りました。

それはさておき、今日も映画鑑賞。「スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい」というクライムムービーです。群像劇の割に 登場人物が結構しっかり描かれているため把握しやすく、話の展開もスピード感を感じさせ、銃撃アクションも結構見応えあり、 ということで、予想していたよりも面白かったです。でも、映画館は空いてました…。

5月26日
渋谷にて「コマンダンテ」を鑑賞してきました。ハリウッドの社会派監督オリヴァー・ストーンが2002年にキューバの最高指導者 カストロにインタビューを行い、それと過去の映像をミックスして編集した映画です。オリヴァー・ストーンが時々かなり突っ込 んだことを質問し、それに対してカストロがあるときははぐらかし、またあるときは真剣そうに答えたりと丁々発止のやりとりが たのしめます。ともに革命を進めた盟友チェ・ゲバラについてもカストロは語っており、ゲバラに興味がある人も見た方がよいと 思います。とにかく、一度は見ておくべき映画かと思われます。

5月24日
国立博物館で開催中の「レオナルド・ダ・ヴィンチー天才の実像 」を見に行ってきました。「受胎告知」を入り口にして、 レオナルドが残した様々な手稿(たしかレスター手稿が数年前に森美術館に来たことがありました。それも見たはずなのですが図録 が行方不明です)をもとに制作した模型や映像をみながら、レオナルドがどういう視点で芸術を捉えていたかを分析することが中心 の展示で、普通の展覧会のようなものを期待すると正直なところつまらないと思います。一方、レオナルドの手稿に残された記事 をもとに模型や映像を表現する展示としても、数年前のレスター手稿の展示の方が面白かったような気がします。展覧会自体の感想 としては、なんとなく中途半端な感じで、図録を見れば十分かなという気がします。というより、図録を見ないとレオナルドがどう いう風にものを考え、芸術をどういう視点で捉えていたのか等々については余りよく分からないような気がします。

その後、阿佐ヶ谷で食事し、中野坂上で飲んで帰宅。阿佐ヶ谷の店はここに追加し ておきました

5月23日
本屋にて「300」の原作を発見、でもサイズがでかいので購入せず。漫画と言うからもっとサイズが小さいのかと思ったのですが、 あんなにかさばる者を持ち帰るのはちょっと嫌だな。それにあの厚さで3000円近いというのも正直なところ購買意欲を減退させる 要因になっています。もうちょっと小さいサイズで、もっと安ければ買ってもいいかなと言う気になりますが、これはどこかで 借りればいいか。でも、図書館でおいてくれるとは思えないけど。

さて、今晩は徹夜か?仕事しながらCL決勝でも見るか。

5月17日
歴史コーナーの参考文献リストに色々と追加してみました。一部分をつまみ食いで読んだ本がほとんどだったりするのは気にしないで 下さい。こうやってみると、一体自分は本代にいくら金をつぎ込んだんだろうかと気になってしまいますね。そして、果たしてそこに 書かれていることをきちんと理解したんだろうかと考え始めると、何もする気が起こらなくなってしまうので、考えるのは辞めること にします。

5月16日
うちのようにマケドニア史を扱ったサイトなんてほとんど、というか、多分通史はうちしかないんじゃないかと思われます。現在は アンティゴノス朝の方に話が入っていますが、岩波文庫のリウィウスが初めの方の巻しかでないということで購入意欲が低下したり、 龍渓書舎のポリュビオスがキュノスケファライ以降をあつかった巻がでない可能性もあるんじゃないか(訳者の方がなくなられたため) ということで、この後の更新はかなりスローペースになりそうな気がします。ポリュビオスはロエブで持っているからいいとして、 リウィウスは手許に無いからなあ…。

そう言えば、かなり前に一件、自分のサイトと扱っていることがかなり被っているブログを発見。人名辞典とかそう言うのはそっちに 任せて(Heckel持ってるみたいですし)、うちは違うことをやっていけば棲み分けはできそう。

5月12日
なにやら、mixiから来る人たちが急に増えたのですが、あそこで一体何が起きたんでしょうか?私はmixiはやめてしまったので何が どうなっているのか見ることはできませんが、何となく気になりますね。やはり、サイトを運営していると、自分のサイトがどういう 風に見られているのか少しは気になりますの。昔、某映画俳優(アカデミー賞はなかなか取れませんが人気者)のファンサイトの掲示板に、 どういう訳かうちのサイトがリンクされていたことがあり(恐らくその人主演で映画を撮るという話が出ていた頃だな)、「何かまあ随分 言ってくれるじゃないか、自分たちのこと棚に上げて…」と思ったことがありました。昔ならともかく、さすがに怒りの書き込みはしませ んでしたが…。

5月8日
千代田区立千代田図書館がリニューアルして、色々変わったようなので行ってみました。行ってびっくりしたのは、千代田区民でなく、 千代田区で仕事をしていなくても図書館の券を作ることが出来るということでした。空いている時間も10時までなので、何か借りたい 物があったらここでリクエストして本を借りに行けばよいかなと思います。また、新書をおくと関連書籍を引っ張り出してくれるという コーナーがありましたが、本を置くと色々出てくるというのは何か面白かったです。都心で仕事をしていて、何か本を読みたいと思う人 は立ち寄ってみるといいのではないでしょうか。

5月5日
本日は映画を2本、「バベル」と「カビリア」を見てきました。後者は実は半分くらい寝てしまったと言うこともありますが、映画と してこれが面白いかと言われるとちょっと微妙なんじゃないかという気がします。映画の歴史の中で価値がある作品だとは思いますが、 かなり冗長な気がします。

「バベル」の方はモロッコ、メキシコ、日本と違う世界3つを舞台に、言葉や法律、政治、民族の壁により隔てられた人々の様子と、 そんななかでも繋がりを持とうとしたり、壁を越えている様子を描いた映画だという印象を受けました。時勢がずらされているので、 それを忘れると何がどうなっているのかわかりにくいかもしれませんが、違う時間の場面をうまく繋げているような感じです。

5月4日
洋書で、エウメネスを扱った本があると言うことはかなり前の雑感でも書いた記憶がありますが、それをようやく購入しました。 パラパラと見てみると、素人考えレベルのことなどとっくに研究者には分かってしまっているのだと言うことがよく分かりましたし、 年代に関してはこれをベースにかなり書き換えた方が良さそうな気がします。

今日は家でゆっくりして、明日はまたどこかに出かける予定。「世界史史料」(岩波書店)を眺めていると、名前だけは出てくる条約 とかをみているのですが、こういう事なのかと面白く読めてしまいます。プラグマティカ・サンクティオ(プラグマーティッシュ・ザンク ツィオーン)とか、プロイセン軍の紀律とか、大北方戦争の講和条約とか、色々載っていますし。

5月3日
ゴールデンウィーク後半、ようやく暦通りに休みが取れるようになりました。やりたいこと、やらなくてはいけないこと、できること、 色々なことがありますがまずはとりあえずゆっくり休んでから考えます。

「イタリア映画祭2007」で「N−私とナポレオン」という作品を見てきました。エルバ島にながされているときのナポレオンを題材にした 作品ですが、まあまあ面白かったかな。とはいえ、モニカ・ベルッチ扮する男爵夫人が公式サイトの文句に書いてあるように男を手玉に 取っているようにはあんまり見えなかったんですが。

4月30日
「トンデモ本」という言葉をあまり安易に使うのはよした方がいいのかもしれないと思う今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

いきなり何を言い出すのかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「トンデモ本」とは、「著者の意図とは異なる視点から楽しむ ことができる本」というのが元来の定義だったようですが、どうもそこから離れて、単に自分の頭で理解できない物を拒絶するための道具 として安易に使われすぎているような気がしてなりません。世の中には謬論や偏見に満ちた言説は多数あり、それに対する批判は当然必要 なことですが、時として「トンデモ」という言葉を使うことにより対話拒否・思考停止と言った方向に行ってしまっている人もちらほらと 見かけるので、ちょっとこの言葉を連発するのはどうかなあと思った次第です。

それと、文学理論の世界で「作者の死」と言うことが言われるようになって久しいですが、そういう難しいことは抜きにしても、読書とい う行為について、著者の意図に従わなくてはならない、著者の意図だけがすべてという形で本を読んでいる人は果たしてどのくらいいるの でしょう。著者の意図とは離れたところに面白さを見いだすこと自体はそれほど変わったことではないでしょうし、どんな本であれそのよ うな読みをすることは可能でしょう。元来の定義に当てはまる本のために、わざわざ「トンデモ本」という言葉を使う必要性があまり感じ られません。わざわざ使う必要性が感じられない上、それを使うことによるマイナス効果が結構ありそうな言葉を好きこのんで使う必要は ないかなと思っています。昔は私も「トンデモ本」という言葉を使っていましたが、今後は使うのを辞めようと思います。

4月25日
何の因果か、マケドニア史の読み物を掲載するサイトを開設してからはや3年と半年、その間にネット上で古代ギリシア史を扱ったサイト はほとんど増えることなく、マケドニア史についてもほとんど存在しないような状態が続いています。折角漫画「ヒストリエ」とか、映画 「アレキサンダー」があるのに。

少しずつでもいいから増えてほしいと思うのですが、なかなか増えないですね。最も、うちのサイトも最近は更新ペースがかなりゆっくり になってきていますが。歴史系サイトの中で面白そうな所を見かけると、ちょろっと書き込みしてみたり、こちらからリンクを張ってみた りはしているのですが、あんまり人は来ていないような気が…。う〜む、ギリシア史やマケドニア史自体がマイナーなのか…。それとも、 うちみたいな堅い文章ばかり書いてあるところは逃げられるのか(でも、変に面白おかしく砕けた文章を書くと却って内容を誤解されるよ うな気がするんですが。却って変なイメージが固まってしまうかもしれないし)。

ま、それも仕方ないかな。うちのサイトはブログと違って簡単に検索に引っかかってこないので、知る人ぞ知るマイナーサイトとしてじっ くりやっていくというのもいいかなとも思いますが…。

4月21日
ここ3日ほど飲んだくれています。さすがにしばらくは休もうかと。

講談社から刊行され始めた「興亡の世界史」ですが、おそらく、紹介記事のアップスピードで言ったらうちのサイトは個人サイトではかなり 早いほう(と言うより恐らく一番?)だろうと思います。ただ、うちで紹介記事を書いても検索であまり拾ってもらえないというのは何とも 微妙なところではありますが。今は個人サイトよりもブログのほうが有利な時代ですから(サイトだとなかなか検索結果に引っかからないけ れど、ブログだと更新後かなり早い時点で引っかかるみたいです)。

紹介記事をアップする前にどんなことをしているかというと、大体どんなことを書いてあるのかかなりアバウトなまとめを各章ごとに作り、 それからその内容を圧縮して大体A4で半分から1枚くらいになる程度の文字数(原稿用紙1〜2枚。時々それ以上)にまとめるという形で 紹介記事を書いています。面倒なので段落分けなどはあまりしてませんが、気がついたときにぼちぼち治していきます。おそらく他の紹介 コーナーにも手を付けないといけなくなるので。

本の紹介記事を書くときに、個人の感想に終始したものを書かないようにはしたいと思いますが、内容が面白かったりするとついついあれも これも書いてしまったり、これはどうか?とおもうと文句みたいなもを書き連ねたりしてしまいますが、もうちょっと中身のある紹介文を 書きたいものです。そうは言いつつも、「興亡の世界史」1巻の紹介文と、5巻や14巻の紹介記事では明らかに違いがあるので、既に言行 不一致ということになりますが、それも気にしないで下さい。

こういったことを考えつつ、「興亡の世界史」がでたその日の夜中には読み終わってある程度内容をまとめ、その次の日くらいには記事を アップする、と言う果たしてどんな意味があるのか微妙なことをここ数ヶ月続けています。来月はお休みで、6月に次回配本が出るとの事 ですが、恐らくものすごく早い時期に記事をアップしていると思われます。

4月16日
下の記事を読んで気分を害される方がいるかもしれませんが、あれは、色々な本について調べ物をしているときに私が感じたこととそのまま 書かせてもらいました。書評って書くの難しいよなと思う今日この頃です。学術書の書評の書き方について、本の位置づけ・要約・展開と言 ったことを書いていくのが普通ですが、要約の部分ばかりになってしまうとなんとなくだらけてしまうし、展開の部分については論拠も示さ ずに「疑問が残る」とか書くのは正直それってどうなの?と思ってしまうのでなかなか書きにくいし、自分はある事柄についてどう考えるの かを特に示すこともなく論評したり断定したりするような“後出しじゃんけん”みたいなことはみっともないからしたくないし、等々と言っ た事を考え始めると、なかなか書けないですね。それが書けるほど頭良くないし、物を知らないし。

海外の書評誌を読むと、決して多くないスペースで本書の位置づけ、内容の紹介、そして展開と言ったことをきちんとまとめ、しかも単なる 礼賛記事でなくきちんと批評していてすごいなと思わされる書評を結構見かけました。長々と書かなくても書くべきポイントをしっかり押さ えて書けるというのはやはりそう言う訓練をきちんとしているからなのでしょう。

4月13日
ネット上で書評を書いている人は非常に多く、個人サイトやブログ、ネット書店など様々な場所に書評が見られるようになりました。 そこで扱われている本は文芸書から専門書、漫画までいろいろありますが、ここでは歴史の専門書や一般向け書籍について書評を書く とはどういう事なのかと言うことに話を絞って考えてみようと思います(文芸書の書評については私の手には負えないことなので)。

私のサイトにも読書コーナーはありますが、このサイトの読書コーナーは書評として書いているつもりは全くありません。もっぱら内容 の紹介に徹している(とはいえ、時々「これはどうか・・」とおもうものや「これはいい」とおもうものはコメントをつけていますし、 書いているうちについつい調子に乗って長文になってしまっている物もいくつかありますが)というのが現状です。自分のサイトの読書 コーナーを「書評」としない理由はいくつかありますが、それを挙げていこうと思います。

まず、書評ではなくてあくまで紹介であるという立場を取った方が記事を書きやすいという事が挙げられます。「書評」と銘打つからには、 その本で著者が展開している論理がはたして妥当かどうかということを他の文献や史料も辺りながら検証していくと言った作業も必要になり ますが、正直なところ、そこまで手間暇をかけている時間的余裕はありませんし、そこまでの知識は私にはありません。単に面白かったか どうかだけを書くのであれば、それは書評ではないでしょう。また、このサイトの読書コーナーは、あくまでも自分が読んでみた歴史の本を 紹介し、それが他の人の読書のきっかけになれば良いという意図の元に書いているところもあり、ある本で展開されている論理を検証しよう という意図で書いているわけではありません。こうした理由から、「紹介」として記事を書いています。

それでは、専門書について書評を書くと言うことについておまえはどう考えているのかと聞かれるかもしれないので、それについて書きますが、 私は、専門書の書評は、追実験のようなものであるべきだと考えています。ある本で、史料から結論が導き出されていくその過程が果たして 妥当なのかどうかを、史料の扱い方やその解釈、論の展開を見ながら書いたり、その本の結論や仮説が果たしてどの程度妥当なのかを書くの が専門書の書評であり、それでなくては単なる感想文になってしまうでしょう(「史学雑誌」など歴史の専門誌で、「新刊紹介」ではない 「書評」の場合、そのようなこともふまえて結構厳しい書評が書かれていることもありますので、恐らくその理解で誤りはないと思います)。 そう言ったところにほとんど触れず、自分の興味関心に沿っているかどうかについて書いてもしょうがないでしょうし、ましてやそれでもって 本の価値を云々するというのは論外だと思います。「書評」と銘打ちつつ、自分にとって面白いか、自分にとって退屈か、といった個人的感想 を書き連ねている方が非常に沢山いることは承知しておりますが、「感想文」ならそう言うことを書いてもよいけれど、専門書についての「書評」 なら、それより他に書くべきことはたくさんあるはずですし、ネットで調べ物をするとそう言う“書評”ばかりが山ほど引っかかるということに 辟易しています。こんな事を書くと、またうちのサイトに来る人が減るんだろうな…。

そんなわけで、わたしは自分のサイトの読書コーナーを「書評」ではなく、「紹介」という形で作っています。まず、このような本があると 言うことを知ってもらった上で、自分で本を読んで感想を書いたり、書評を書いたりすればいいと思っているので、軽く内容の紹介をする程度 にしているわけです(単に長文書評を書くのが辛いというのもありますが)。色々な人に、こんな本があると言うことを知ってもらい、それを 読む人が増えてくれれば、より多くの歴史書が発行されるようにならないかなと言う蜘蛛の糸ほどのか細い希望のもとにやっているコーナーで すが、果たして意味はあるのか、時々考えてしまうこともあります。

ぷらっとよそのサイトへ行ってみました。なんとなく微妙な気分です。はてさてどうなる?まあ、うちのサイトはYahooに昔登録されなかった サイトですから(今後も申請しないつもり。ちなみにうちのサイト、yahooの検索ではトップページが引っかかりませせん)。

4月9日
ここの所忙しく、記事の更新は全くできませんでした…。

当分、こんな状態が続くんだろうなとは思っていますが、何かネタは集めておきたいところですね。
特に歴史の記事については月1更新は最低限続けたいと思っているので、そろそろ何か考えておかないと何も書けなくなりそうです。

4月4日
とりあえず帰宅しました。以上。

4月1日
4月1日、エイプリルフールですね。

暫く留守にします。ここに何か書くのは4月4日の夜以降と言うことで。

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