湖北・湖東3日間の旅
〜米原、彦根、長浜をまわる〜


今年の一人旅はどこに行こうかと色々考えているときに、「そう言えば彦根城には行ったことがないな」と思い、丁度良い機会だと思い 行ってくることになりました。しかし計画を考えたのは旅に出る直前だったため、彦根に宿を取ろうとしたら宿が取れず、どうしたもの かと考えていたのですが、そう言えば新幹線は米原に着くのだから、そこを起点として彦根に出ればいいじゃないかと思い、米原で宿を 確保できるか調べてみました。そうしたところ、駅の側の宿が取れたのでひと安心し、新幹線の切符も買って出発当日を迎えることにな りました。

  • 一日目(15日)
  • 新幹線の時間が午後だったので、通常の旅行よりも遅い時間に家を出発し、新幹線にも無事乗り込むと、あとは本を読んだり寝たりしながら 米原に到着しました。そして、駅を出てみると、駅前には「平和堂」(滋賀県にある大型スーパー。マークがイトーヨーカドーになんとなく 似ている)と、どこかの会社のビルがあるくらいで何もなく、そのまままっすぐ歩いていっててもパチンコ屋とラーメン屋しか見あたりません。 新幹線も停まるし交通の要所なのだからもっといろいろあるかと思ったのですが、これは予想外でした。さらに、ホテルがあまりにも目立た なかったので通り過ぎてしまいましたが、まさか駅前の会社のビルにくっつくような形でホテルがあるとは思いませんでした。そういうホテル なので、部屋も狭く、ホテルのロビーには自販機が一台、レストラン(というより喫茶店みたいな感じ)、これくらいしかありませんでした。

    そう言う状態だったので、これは食事は別の場所で探した方が良さそうだと判断して、どこに行こうかと考えたときに長浜に行ってみようと 思いつきました。元々事前情報で長浜に地ビールがあるのは知っていましたし、そこの会社のレストランがあることも知っていましたが、 初日の晩ご飯をこれにしてみようとおもってさっそく米原を出て長浜へ行ってきました。レストラン発見まで少々手間がかかりましたが、 ビール4種類と滋賀の色々な食べ物(鮒寿司、近江牛等々)をたらふく飲み食いした結果、あっという間に物凄い金額になってしまいました。 全般的に今回の旅行では散財していましたが、初日からかなりお金を使ってしまうとは思わなかったです。帰りに駅前の平和堂に立ち寄って、 よった勢いもあって半額セールになっていた刺身を買って、大きいままでかじりついてみたりもしましたが、やはり刺身は切って食べた方が 美味しいと言うことがよく分かりました…。一つ賢くなったかも。

  • 二日目(16日)、彦根城へ
  • 前日かなり飲んだ割には目覚めはすっきりしており、朝は6時前に自然に目が覚めてしまいました(最も、その後二度寝したら8時でしたが)。 いよいよ、前からいこうと思っていた彦根城へ行くと言うことで、朝早めにホテルを出て駅へ向かいましたが、ホームは既に行列ができており、 かなり混雑していました。皆が皆彦根に行くわけではなかったのですが、それでも彦根で結構人はおりていました。そして向かう方向も大体 同じだったりしました。彦根でおりて彦根城に行かないというのはなかなか考えにくいことですが、駅から一本道が延びているので、端から 見ると、まるで彦根城に用事があって登城する武士の行列みたいでした。

    彦根城まで歩き、入り口でチケットを購入(開国記念館・博物館・城・玄宮園のセット)、まずは開国記念館をみて彦根城の来歴、井伊家の歴史 を軽くおさらいしたあと、井伊直弼の紹介やら彦根城をロケ地にした映画の紹介などを見てきました。彦根城というと昔の建物が残っていると いうこともあって、時代劇とか映画の撮影に結構使っているようで「武士の一分」なんかもここでロケをやったとか。また、この建物の窓から、 埋木舎が見えましたが、これはあとで見に行くことにして先に進みました。

    このあとは博物館に行って、井伊家の色々なものを見てきましたが、やはり井伊といったら「赤備え」といわれる赤い甲冑は見るべきでしょう。 入り口の所に家臣の鎧がありましたが、家臣の鎧も赤い色でした。当主の鎧は直弼のものだけがありましたが、当然直弼本人がこれを来て戦った というわけではなく、当主の象徴として一応作ったと物でしょう。また、茶人でもあった井伊直弼が作らせた物や書いた物の展示も多くみられ ました。ここで時間をつぶしたあとはいよいよ彦根城です。しかし、夏の暑いときに城を見るのが辛いとははじめは全く考えていませんでした。

  • 彦根城とその周辺を見る
  • 博物館を見たあと、いよいよ彦根城内へと入っていきましたが、昔の城というのは大抵山みたいな所に作られているので、ちょっとした登山の ような感じでした。しかも真夏の暑い盛りに坂道や階段を上ったりおりたりしていたのでかなり疲れてしまいました。また、色々な植物が植え られており、中にはかなり貴重な物もありました。植物監察なんかをしたい人にもいいかもしれません。そうこうするうちに天守閣まで到着し、 早速天守閣を登ることにしました。

    彦根城の天守閣は国宝にも指定されている貴重な建物ですが、そのため、階段が物凄く急な作りになっています。簡単に登られたら城が落ちて しまうので急な作りになっているのですが、階段を上ると言うより壁か何かをよじ登っているような感じでした。で、私が登ったときには階段 の段自体は金属製の物になっていましたが、どうやら昔はこれも木製だったようで、これが木だったらもっと大変なことになっていたのではな いかとおもわれます。また、天守閣事態はかなり小さい建物なので、他の城(姫路城など)程広くなく、そこに大勢の人が登ってきているので かなり混雑していました。また当然の如くクーラーなどついていないので、登っているうちに玉のような汗が噴き出てきて、おりてからあとが けっこう大変でした(登っているうちは汗のことなど考えている場合ではない)。で、一番上まで登って周囲を見回すと、やはり眺めは良く、 琵琶湖や伊吹山をながめたり、城下の町並みを見たりしつつ、暫くぼーっとしていても飽きませんでした。

    天守閣から出たあとは周囲をうろちょろ回り、玄宮園という井伊家の庭園を見て回り、さらには井伊直弼が藩主になる前に暮らしていた埋木 の舎という建物を見てきました。埋木舎(うもれぎのや)という名前は14男だった自らを花の咲くこともない(世に出ることもない)埋もれ木 と同じだとして井伊直弼自身が名づけたものだそうです。それでも精進に励み、国学、禅、儒学、洋学を学び、書、絵、和歌、武術、乗馬、 茶の湯などを身につけたそうで、居合いと茶に関しては一派を開くほどでした。ちなみに「一期一会」は直弼の著書に由来するとも言われて います。埋木舎を含め、彦根城の博物館や開国記念館を見て回ると井伊直弼について色々なことを知ることができ、面白かったです。

  • 彦根での昼食、夕刻の長浜で
  • 彦根城を出たあと、彦根で昼食を取ることにして色々さがしたけっか、彦根の名物らしいチャンポンを食べることに決定しました。しかし チャンポンと言っても長崎チャンポンとはまた違い、どちらかというと東京だとこれはタンメンではないかという気もしました。で、これ 自体は美味しかったのですが、実は本当に美味しい店は別にあったと言うことをその後本屋の滋賀グルメガイドで知って、少しばかり脱力 しました(店の名前が同じで紛らわしい…。私が行ったのは全く別系統のチェーン店だったようで)。

    そんなこんなで彦根から米原に戻って暫く休んだあと、やはり夕食をどうするべきかまた考えねばならず、結局また長浜に行くことにしま した。昨日とは違うところで食事しようと思い、色々と散歩してみましたが、散歩してみると、もっと早い時間に長浜に行くべきだったと 公開するようなことがいろいろあり、翌日の目的地を長浜に決定したあと、晩ご飯として鯖そうめんと焼き鯖寿司を食べてきました。鯖と そうめんって一体どんな感じになるのかと思いましたが、これが結構美味しかったです。そうめんといってもつゆにつけて食べるタイプで はなく、煮汁がしっかりしみこんだそうめんを食べるというものです。長浜では駅前の平和堂でも普通に総菜コーナーにおいてあったり するのでかなり一般的な食べ物のようです。

    鯖の味がしっかりしみたそうめんを食べつつ、鯖寿司も食べるという鯖づくしの晩ご飯のあと、長浜の町を暫く散策してみました。大通寺 という浄土真宗大谷派のかなり立派なお寺があり、その周辺にも色々なお店があったり、博物館があったりと見るところは結構ありました。 また、北国街道や表参道も趣があって散歩向きだとおもい、これもまた翌日にじっくり散歩することにして米原へと戻りました。

  • 三日目(17日)、長浜散策
  • 3日目は早起きして荷造りを済ませ、ホテルを出ると長浜へ向かいました。長浜駅のコインロッカーに重い荷物(色々なところへのお土産) を無理矢理詰め込んで動きやすい格好になってから、時間は結構あるのでまずは琵琶湖をみることにしました。丁度長浜から竹生島へいく 観光船がでているので、ちょっとお金はかかるけれどもこの機会に琵琶湖クルージングをしてみようと思い、チケットを買って船に乗り込み ました。30分ほどかかって長浜から竹生島へと到着し、竹生島では神社などを見て時間をつぶすことにしました。この島は南部には竹生島神社 、宝厳寺があり、竹生島弁才天は相模の江島神社、安芸の厳島神社と並んで日本三大弁天のひとつに数えられているそうです。建物も貴重です が、この島自体が国指定名勝および国指定史跡になっていたりします。この島の周囲は琵琶湖で最も深く(100メートル以上)、近くには湖底 遺跡があったりと、なかなか不思議な感じの場所でした。

    クルージングを終えて長浜市内を見学して周り、北国街道に沿ってずっと歩いてみたり、大通寺の周囲の散策を楽しんでいる途中、なにやら 変わった建物を発見しました。入り口には大魔神とケンシロウ(@北斗の拳)が門番の如く立っているその建物は、フィギュアで有名な海洋堂 ミュージアムでした。何故長浜にあるのかはさておき、精巧に作られた生き物や恐竜などのフィギュアによるジオラマとか、姉川の戦いを再現 したジオラマ、それとアニメやゲームのキャラクターなど色々な物が見られます。ちょっと立ち寄って童心に返りつつ涼んでから外に出て、 昼食をどうするか考えながら散歩を続けるうちに時間が来てしまったので米原へ戻り、それから新幹線に乗って帰宅の途につきました。

    昼食は結局どうしたかというと、長浜で地元の小さい食堂で食べたもののそれだけではたりずについつい鯖寿司を米原の駅で買って食べて しまいました。さらにこの日の夜東京に戻って豪快に飲み食いしたので、翌日はちょっと辛かったです。何かと出費が多かったり色々と 大変なこともありましたが、彦根・長浜2泊3日の旅はとても楽しかったです。


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