日々の雑感(2013年7月〜9月)

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9月29日
あ、ここを更新するのが20日ぶりになってしまいました。いや、忘れていたわけではないのですが、ぼやっとしている内に日にちだけが すぎてしまいまして…。

もうすぐサイトを解説してから10年になるのか。そろそろ何とかしないと行けないコーナーもあるんだけど、未だ手つかず。さてどうする、 どうなる。

とりあえずどこのコーナーに手をつけるべきだろう。第3次マケドニア戦争開始直前のところで止まってしまっているアンティゴノス朝の頁か、 それとも「サ」で終わる人の人選で迷っていて未だ手つかずなじょうたいの逆引きしりとりがやはり優先されるべきだとおもっています。 その他の歴史コーナーとか、ヒストリエのコーナーは適当に気が向いたらいじるという感じで良さそうだと勝手に思っています。まあ、 ヒストリエに関しては隔月連載になってしまったので、さらに話の展開は遅くなるし、ネタの収集も余裕を持ってできるでしょう。あとは 歴史ネタで面白そうなモノを見つけたら調べて書くくらいですし。

アンティゴノス朝の頁、ほんと早いところ完成させたいなあ。やるぞやるぞ詐欺のようになってしまって何年が経っただろう。ふぅ。

9月9日
オリンピックが東京に決定したようですね。オリンピックについてどう思うのかは人それぞれでしょうが、それをすべて 認められるだけの度量がもてるといいなあ。まあ、なかなかそうなれないんですけどね…。

ここのところ更新が止まっていましたが、この間にしたことというと、西洋美術館に久々に行ったことくらいでしょうか。 特別展の「ミケランジェロ展」と、常設展と、新たに購入したイタリアの版画などをみてきました。ミケランジェロ展も よかったのですが、常設展も見応えがありました。ラ・トゥールもあったとはしらなかった。

他に見に行きたいものとしては芸大美術館の興福寺展も行きたいですね。しかしあそこはつねに午後5時閉館なので、 なかなか時間がとれないです。そこが最大の問題です。

8月21日
「デジタル人文学」っていち いち言わんでもいいような 気もするんだけどなあ…。 もっとも、しかし、使う道具が思考に著しく影響を与えると言う事例を実際にみていると(パワーポイント使わないと思考がまとめられない、 携帯の画面サイズで収まらないと読めないetc.)、これによって何かがかわるのかもしれませんが。まあ、ある出来事に名前をつけて喧伝する ことがなにを意図しておこなわれているのか、そこの所を良く見極めないと行けませんね。

でも、古代ギリシア・ローマ史だとPerseus Projectoとか10数年前からやってるよね…。

8月18日
岩波書店9月の新刊を見ると、ロナルド・サイム「ローマ革命(上)」という本が。かなり覚悟を決めないと買えない値段ではありますが、 これは買って読むべきかな。

ずいぶんと間が空いてしまいましたが、お盆休みを利用して旅行に行ってきました。行き先は名古屋と岐阜です。名古屋は新幹線で通過する ことはあっても、ここで降りて何かをすると言うことは今までほとんど無く、岐阜も滅多による場所ではありません。犬山城を見に行くついで といってはなんですが、名古屋や岐阜にも行こうと思って今回旅行プランを行き当たりばったりで決めて行ってきました。

行き当たりばったりだったので、移動がなかなか大変だったりしましたが、なかなか面白い旅になりました。犬山城、名古屋城、岐阜城と3つ 城も見てきましたし、名古屋の一種独特な食べ物も満喫し、岐阜では長良川の鮎も食べ、なかなか充実したたびになりました。滅茶苦茶暑い 所なので、行く前はどうなることかとおもいましたが、まあなんとかなりました。

旅行記を書くかどうかは分かりませんが、城とグルメの旅だったということだけはいえますね。

7月28日
展覧会2つをはしごした。一つは「ルーブル美術館展 地中海四千年の物語」、もう一つは「和様の書」です。上野では他に「深海展」も やっていましたが、さすがに時間が厳しかったので其れは断念しました。また、「深海展」がどうも親子連れが非常に多く混雑していそう だったので別の日に行こうかと。

「ルーブル展」は古代から近代に到るまでの地中海世界にかんする物をならべた展覧会でした。ただし、遺物の割合は古代の物が圧倒的に 多いような気がしました。そして中世に関してはビザンツ帝国は滅亡したということがちょこっとあるだけ、イスラム関係も少ない、それ はかなり偏りがあるんじゃないかなと。ルーブル美術館にその辺りの遺物が少なかったのか、それとも古代関係のほうに力を注いだ結果、 あまり持ってこられなかったのか、その辺りは分かりませんが。展示のバランスが気になりましたが、それなりにはたのしめたかな。

もう一つの「和様の書」は、日本において発展した書についての展覧会です。和様の書というと「三蹟」が有名ですが、彼ら以降の日本の 書についての展示も数多く見られました。実は恥ずかしい話なのですが、和様の書とはどういうものなのか、中国の書と具体的に何がどう 違うのかと言うことがあまり分かっていませんでしたが、少しは分かったような気がします。あと、藤原道長「御堂関白記」が展示されて いました。最近ユネスコの世界の記憶遺産という物に登録されたとのことで、其れを見に来る人が多いのかと思ったのですが、展覧会自体 かなり空いていました。ルーブル展と比べるとかなり空いていて、結構楽に見られたのは良かったです。単なる記録の道具としてだけで なく、屏風に切り貼りしたり、額に残したりして文字自体を芸術として残していこうとするところがなかなか面白いなあと。

7月15日
「戦争を一度も経験したことのない者が、戦場の現実を正しく書き記すのは不可能であり、また国政にかかわる活動や場面に関与した経験の ない者が、固化の現実を記録するのは不可能である。つまり書物で育った学者には経験にもとづく明瞭な記述ができないのだから、その著作 は読者にとってなんら現実の用をなさない。なぜなら、私たちの利益となりうるものを歴史から取り去ってしまえば、後に残るのはなんの 魅力もなければなんの利益もない代物だから。」
えっと、これは今の人の言葉ではなく、歴史家ポリュビオスの言葉です(Plb.12.25g)。ローマが地中海世界の覇権を握っていく時代 に政治に関わった彼にとり、過去の歴史家が書く戦場の描写や国政にかんする記述があまりにもあり得ない描写が多かったのでしょう。 今でもテレビドラマや映画で医療ものや法廷もの等々では、じっさいにそれらの仕事に従事する人から見るとおかしいなと見える描写 は結構あり、そこが突っ込みどころになっていることはあります。

歴史の効用ということについては、ポリュビオスの場合には政治や軍事に役立つことに重きを置いています。そのためには正確な事実を 伝えることが大事であり、方法としては実地経験を積むことが大事と言うことでしょう。確かにそれは一つの見識だろうとは思います。 あまりにも荒唐無稽、いいかげんな描写では人に信じろと言ってもそれは難しいでしょうから。

ポリュビオスの場合にははっきりと政治や軍事に役立てると言うことを前面に出していますが、政治や軍事に限らず、歴史の効用として 教訓にあるという見方は今もあります。教訓として役立てると言うことは、昔の人間の行ってきたことのなかに、今の人間にも通じる物 を見ていこうという姿勢で歴史を見ているということでしょうか。歴史にかんする話を読んで、「昔の人も同じだなあ」という感想を 抱くのも、同様の姿勢によるものでしょう。

しかし、一方で過去と現在は大きく違うところもあるわけで、今とはこれほど違うのかという事に気づかせ、自分達のなかでは常識と なっていることが、決して常識ではないことに気づかせ、考えさせることも歴史の効用なんじゃないかと思います。似ているけれど 違うということに気づかせ、そこから色々と考えさせら得るような歴史の本を研究者の皆様には書いて欲しいし、一読者としてもそう いう本を読みたいものですね。

7月8日
本屋にて「古代文化」の最新号を発見。西洋古代史を現代日本において研究したり学ぶことについての意味はなにかということで、 いくつかの論文が掲載されていました。歴史の需要が一番あるのが教育だというところは確かにそうだよなあ、それくらいでしか 一般の人が歴史、特に世界史関係の事に触れるってそんなないしなあ(あとは何かがきっかけでかじる人がいるくらい)。

ただ、 近現代だけ重視するというのはどうなんだろうかとおもうところもあるんだよなあ…。近現代重視ということが、単に 知識の有無だけを問題にしているのだったら、それってどうなんだろうかと。

個人的には古代や中世であっても、それを学ぶことで得られる物は多いと思うのですが、だめなのかな。昔のことを振り返りながら、 我が身を省みて学んでいけるのであれば古代や中世だって大事だと思うのですが、甘いかな。

もっとも、最近は同じ歴史研究者でも別の時代や地域の研究を馬鹿にするような文言を平気で書いたりするからなあ…。特に 近現代をやっている人達が古代史とか中世史を馬鹿にするとか、海域史やってる人が陸の歴史を馬鹿にしたり、遊牧民の歴史を やっている人が農耕民を馬鹿にしたり…。古代エジプトやインカについてちょっと馬鹿にしてるんじゃないかと 思う事を序文にかいたこ の本とか、 ドイツの職人のことなんか知ってどうなるんだと言うようなことを書いたこの本とか。 また、古代や中世は単なるロマンで近世以降こそ価値があるのだと喝破したこ う言う本もありますし…。

昔は、仮に思っていたとしても活字にして書く事ってそんなになかったような気がするのですが…。なんだろう、少ないパイの奪い合いの ためでしょうか。自分達が凄いというついでに他人を悪く言うようなことをするなって子供の頃言われなかったかな。なんとなくすっきり しないものを感じるんですよね、こう言う物言いって。

7月5日
東京国際ブックフェアへ行ってきました。今回は日曜開催が無くなり土曜日までという日程に変更となり、さらに会場もかなり縮小 されるなど、昔と比べると大部寂しくなってしまいました。それでも多くの人が本を探しにやってきており、色々と掘り出し物を手に 入れて帰る人もいたのではないでしょうか。

2割引くらいで本を買えるというのはなかなか良いですね。ただ、ついつい調子に乗って買いすぎたような気もしますが、まあいいか。 今回は語学のほんとか料理の本を多く買ったので、単に読むだけではなく色々と使えそうな気もします。特に料理についてはそのまま ではつくれなくても、似たような料理は作れると思うので頑張ってみます。

7月1日
すでに今年も半分が過ぎました。果たして残り半分では変わった展開はあるんでしょうか?まあいいや。

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