日々の雑感(2011年10月〜12月)

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12月31日
今年読んだ本で印象に残った物をあげてみることにします。ちなみに並んでいる順番と面白かった順番はそれ程関係ありません。 ジャンルごちゃ混ぜでの選択ですので、色々な物がはいっています。何となく思いだした物から書いていたりしていますが、 早めに思い出したのは、それだけ印象深かったのでしょう。
    ・カルロス・バルマセーダ「ブエノスアイレス食堂」白水社(エクス・リブリス)
    ・マリオ・バルガス=リョサ「世界終末戦争」新潮社
    ・イアン・マキューアン「ソーラー」新潮社
    ・笹本正治「武田勝頼」ミネルヴァ書房
    ・ジョン・ボードマン「ノスタルジアの考古学」国書刊行会
    ・久生十蘭の短篇集(岩波文庫と河出文庫3冊)
    ・ウラジーミル・ナボコフ「カメラ・オブスクーラ」光文社(古典新訳文庫)
    ・ロビン・オズボン「ギリシアの古代」刀水書房
    ・ポール・カートリッジ「古代ギリシア11の都市の物語」白水社
    ・マーク・シャッカー「ステーキ!」中央公論新社
個人的には今年色々読んだ本では、バルマセーダ「ブエノスアイレス食堂」が非常に面白く、充実した読書になりました。あえて1冊 面白かった本をあげろと言われたらこれかな。

では、皆様、良いお年を。

12月25日
リニューアルされたBunkamuraに行ってきました。フェルメールとオランダ絵画の展覧会があり、それを見に行ってきたのですが、 コミュニケーションをテーマとした展覧会でした。手紙を書いているところとか、非言語的コミュニケーション等々、様々な場面が 描かれていました。意外とじっくり見てしまいましたが、多くの画で地図が飾られているところは、17世紀オランダを象徴している のかなと感じながら見ていました。あと、カワカマスを結構食べていたように感じました。とりあえずこんなところかな。

12月17日
東 洋文庫ミュージアムにいった時の記録をアップし ました。 もうちょっと早くアップする予定だったのですが、かなり遅れてしまいました。すみません。 というか、早くサイトの記事も色々アップしないと行けないなあ。

12月16日
気がついたら、今年もあと2週間くらいになっています。そろそろ年賀状のデザインを考えないと…。

それはさておき、もうぼちぼち、今年読んだ本のベスト10(順位は付けないですが)でも考え始めた方がいい感じになってきました。 色々とおもしろい本は読んだので、それを取り上げていこうかと思います。例年と比べてフィクションの方が多かったような気もする のですが、何を選ぼうかな。結構悩みます。

12月10日
月食を見ながら帰宅。結構多くの人達が外で月を眺めていました。

マケドニア史と月食というと、ガウガメラの戦い前夜やピュドナの戦い前夜に月食があったなあと言うことを思い出します。 その後の行く末を左右する一大決戦のまえに月食に遭遇したわけですが、これを吉兆ととるか凶兆ととるか、そのへんは なかなか難しい物があったのでしょう。

大河ドラマの予習というわけではありませんが、平清盛関係の本をちょこちょこと読んでいます。最近読んだ物では、元木泰雄 「平清盛の闘い」が文庫化され、これが色々な意味で一番お薦めかなと思っています。コストパフォーマンス良すぎです。他に ももちろん色々と本はありますが、先ずはこれからはいってみるのがいいんじゃないかなあ。

11月25日
ここのところのことをまとめて。

  • プールに行って泳ぐ。最近は800メートル連続で泳ぐことはできるようになりました。もうちょっと早く泳げるようになりたいのです が、それはまだまだか。

  • 読書の方は、ぼちぼちと。「ヒストリエ」7巻もでたので、それをよんだり、単なるアジテーションとしか思えない「新しい世界史へ」と いう本を読んでしまったり、久々にマクニールの世界史を読み返したり、そんな感じですね。あとは「アンティキテラ」が文庫に なったのでそれも読んでいます。

  • 自称「普通」な人ほどたちが悪い。なんとかならんか。とりあえず、自分をそこにカテゴライズしている人にろくなやつはいない というのが実感。

  • そういえば、アフタヌーンで「ヒストリエ」の最新話が掲載されていました。それ程話は大きく動いている感じではないですが、はたし て…。

  • 11月13日
    ここ数日、プールに行って泳ぐことがほぼ日課とかしつつあります(それで疲れて早く寝てしまうので、つい更新が止まってしまいました)。 運動不足解消のために結構前からいっていたのですが、最近になって、前よりも大部長距離を続けて泳げるようになってきました。昔は ちょっと泳ぐとなんか疲れて面倒くさくなって、あとは適当に歩いて終わりにしていたのですが、とりあえず前よりはましになってきました。 何とか頑張って、1000メートルくらいは連続で泳げるようになりたいものです。そこまで今年のうちに到達できるかどうかは分かりませんが、 ちょっと頑張ってみようと思います。

    読書の方は、かなり昔に読んだ原随園「アレクサンドロス大王の父」を読み直しています。昔少なくとも1,2度は読んだのですが、また読み返し ています。改めて読み返してみると、フィリッポス2世を礼賛する文章が多いですね。まあ、でも面白いんでいいですが。

    11月2日
    サントリー美術館で開催されている「南蛮美術の光と影」という展覧会を見に行ってきました。

    16世紀にポルトガル人がやってくるようになってから、欧羅巴の文化の影響を受けた美術作品を日本人が作ったり、日本の美術の技法を いかしてヨーロッパ向けの道具を作ったりする時代が一時期ありました。そのような状況で、南蛮屏風とよばれる、外国人や外国風の 出で立ちの人々やものを描いた屏風が作られています。その中には、外国の君主を描いた屏風もあり、それがサントリー美術館と神戸 の美術館にそれぞれ収蔵されています。今回、その屏風が両方とも展示され、精密調査の結果も併せて展示されています。

    両方見た感想としては、神戸のほうが個人的には動きもあって面白いなあと思います。それにしても何故こう言う屏風を描こうと思い たったのでしょうか。

    そのほかにも、南蛮風の物が色々と展示されています。しかしその中にはキリスト教迫害や殉教にまつわる物もあり、日本と西洋の出会い の光と影の両方が感じられる展覧会となっていました。図録は買っていないのですが、眺めているだけでも結構楽しいんじゃないかと。

    10月31日
    昨日は書くのを忘れていましたが、神保町の古本まつりに何度か行ってきました。

    昨日の時点では神保町ブックフェスティバルもやっており、各出版社がブースを開いていて本を安い値段で提供していました。 そちらの方を覗いて、色々と買ってしまいました。また、そのあとで古本祭りの方も覗いてきましたが、こちらでも意外な掘り出し ものをみつけて帰ってきました。

    気がついたら大量に本を買っていましたが、それでも当初予定よりかからずにすみました。さて、これから読もう。

    10月30日
    今月の「ヒストリエ」、ペリントス、ビュザンティオン攻防戦をあつかっています。で、フォーキオーンが登場しました。 うちのサイトで、フォーキオーンについて記事をかこうかどうかちょっと迷いましたが、よくよく考えてみると、 フォーキオーンは澤田典子「アテネ最期の輝き」とプルタルコス英雄伝(岩波の方)をよめば、彼については大体のことは 分かるような気がします。なので、うちのサイトでフォーキオーンについて何かを書くという予定はありません。あと、 洋書だとTritle,L. Phocion the Goodというほんがあるようですので、英語読める人はそれを読めば いいのかなと 思います。

    10月21日
    昨日でサイトを解説してから8周年を迎えました。今後ともよろしくお願いします。更新は昔のようにコンスタントにできなくなっていますが、 けっしてやめたわけではないので。いちおう、機会を見つけては色々読んではいますが、なかなかまとめるとなると時間が無く、気がつくと 更新しやすい読書コーナーとか雑感ばかりを弄っています。近いうちに、何か1本か2本くらいはアップできそうな気がするのですが、どうなる かな。

    ポリュビオス「歴史」の3巻目が出ていたので、最近買いました。ポリュビオスの訳は京大出版会のものと、龍渓書舎のものがあり、龍渓書舎 のほうは全部訳されているのですが、京大の西洋古典叢書版のほうが、読みやすいような気がします。研究する人はちゃんとギリシア語で読ま ないといけませんが、こちらは趣味で読んでいるだけなので、日本語で十分役には立ちますので、日本語でちまちまと読んでいこうと思います。 ギリシア語までは今の状況では手が回らないし、むりだなあ…。時間と体力が無い。

    10月19日
    バルマセーダの訳者の方の名前を間違えてしまっていました。最近になって気がついて、ようやく直しましたが、恥ずかしいことですね。 人の名前を間違えるって、あまりよろしくないことだと思いますし。私自身の経験としては、ダイレクトメールの宛名が間違っていたこと はありますが、まあ、それいがいは読みにくい漢字を使ってしまっているから仕方ないかなとは思っています。その都度訂正はしています けれども。

    それはさておき、子どもの名前のなかには、一発では読めない物が色々あります。アルファベット表記にして、外国の方に紹介するのなら それでもいいのかなとおもいますが、それに無理矢理漢字を当てると、なんとも珍妙な雰囲気を醸し出す名前の多いこと…。子どもに名前 をつけるとき、親は色々な願いや気持ちを込めて付けていると思うのですが、果たしてこれは何を考えて付けたんだろうと思う名前もある からなあ。

    読書の方は、フォークナー「アブサロム、アブサロム!」の上巻をよんでいます。サトペン一族の興亡について、重層的な語りによって 描き出そうとする一冊ですが、なかなか手強いですね。いっぺんでは掴みきれていないところがかなりあるので、もう一度読まないとい けないですね。あとはエヴァリット「ハドリアヌス」をよんだり、他にも数冊読んでいます。

    10月15日
    あ、しまった、2週間も間を開けてしまいました。

    ここのところ、何かと多忙だった&飲んだくれていたため、まともにパソコンも起動せず(メールのチェックを2日分忘れて後で大変 なことにあっていました)、当然の如くサイトの更新もせずに放置してしまいました。いやはや、なんか神経すり減るなあ…。

    それはさておき、本は読んでいます。カントーロヴィチを十字軍のあたりまで読んで放置してしまっていますが、バルマセーダの 「ブエノスアイレス食堂」が非常に面白かったり、エヴァリット「ハドリアヌス」が読みやすくてついそっちに気が行ってしまったり しているもので。また図書館に返さなきゃいけなくなるぞ、このままだと。

    バルマセーダの「ブエノスアイレス食堂」は、非常に面白かったです。買ったその日に一気読みしてしまいました。西欧の美食の系譜 が移民や逃亡者の集まるアルゼンチンで様々な要素を取り込みながら発展しているような感じで、そこにアルゼンチンの歴史が絡むと いう話です。個人的にはもう今年のベスト10にははいるのが確実かなと思います。他に読んだ物としては「鋼の夏」は、田舎の町の 青春物って感じですね。地方工業都市の不良物とでもいえばいいのかなあ。日本でも、こう言う話は書けそうな気がします。

    10月1日
    ずいぶんと時間が空いてしまい、7月から9月まではあまり雑感の更新はできませんでした。ブログなどと比べて、一寸面倒なところ もあるのですが、何か書きたいことがあるときにでもこれからは更新していこうと思います。

    さて、そんなことを書いていますが、今日は穴八幡の古本市へと行ってきました。毎年一回は顔を出しているのですが、今回も結構 気になる物を買うことができて良かったです。穴八幡の境内はそんなに広くはないけれども、そこそこ混雑している感じでした。 その後は、早稲田の古本屋を何軒か覗いてから返ってきました。神保町の古本屋よりも早稲田の方が少し安いような気がします。 特に専門書関係は相当安いですね。定価の半値以下じゃないかというものもちらほらと。


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