「スターウォーズ・フォースの覚醒」をみる


2015年12月18日、この日は日本で「スターウォーズ・フォースの覚醒」が全国上映される日です。そして、やはりスターウォーズ の最新作を見ようということでこの日の映画館は非常に混雑していました。初回上映はさすがに満席で席が取れず、それに近い 時間帯の席でもやっと最前列に入れるかどうかという混み具合、やはり久しぶりの新作で、なおかつエピソード4〜エピソード6 (最初に公開された3部作)の続編、前の作品に出ていた人たちやキャラクターがまた登場するということで、否が応でも期待は 高くなるということでしょう。

物語は、エピソード6の後、30年ほど後の世界です。ここではすでにルークやフォースはすでに神話・伝説の類と化している ところがあります。ルークが失踪、そして帝国の残党ファースト・オーダーとそれに対し戦うレジスタンス(こちらの指揮官は レイア姫(この映画では将軍))、それぞれルークの居所を知ろうとしています。ルークの居所を示す地図を隠したドロイドを 探そうとするなか、砂漠の惑星を舞台として物語は展開していきます。

新たに登場した主要キャラクターとしては、砂漠の惑星でくらすレイ、レジスタンスのX−ウィングのパイロットであるポー、 そしてストームトルーパーだったが脱走したフィン、そして仮面を被りベイダーにあこがれ、時々衝動を抑えられず暴れる カイロ・レンが登場します。このなかでカイロ・レンは作中でレイア姫とハン・ソロの子であり、ルークに預けられていた が暗黒面に落ち、何かをやらかしたらしいことが示されています。作中のハン・ソロとレイアのやりとりからは、何か危なっ かしいところがあったカイロ・レン(本当の名前はベン)をルークのもとに預けてなんとかしようとしたがダメだったという ことがうかがえるのですが、そのあたりはこれから明らかにされるのでしょう。

そして、この映画でかなりショッキングなシーンといったら、やはり和解しそうな雰囲気を漂わせつつ、カイロ・レンによって ハン・ソロが殺されてしまうところではないかと思います。話の展開からして、なんかハン・ソロが死ぬんじゃないかと思って みていましたが、ここでハリソン・フォードはリタイア、お疲れ様でした、という感じですね。和解しかけて最後は死ぬところ の演出は日が陰り、光がだんだん弱くなるというわかりやすい描写でえがかれていましたね。

サブタイトルが「フォースの覚醒」ということで、誰が覚醒するのかということについては、やはりレイだろうというのが大方 の予想だったと思われますし、実際そうなりました。ルークのライトセイバーに触れた時に、彼女のなかで色々な過去の場面が 思い出される展開となりますが、やはりレイは旧3部作の登場人物、ルークやレイアに非常に近い人なのでしょう。そんな彼女 のフォースが目覚めるきっかけはカイロ・レンにつかまり、地図を思い出させようとする彼にたいして防御したあたりのようです。 そしてフォースを使って守衛をつとめるストームトルーパーをあやつり脱出していますが、このときのストームトルーパーの中身 が実はダニエル・クレイグだったようです。ストームトルーパーは操れましたが、ジェームス・ボンドにフォースは果たして効く のか?

新キャラクターのなかで、レイは初めから結構タフでしっかりしているうえフォースにも目覚め始めますし、ポーはXーウィング のエースパイロットでありこの映画でもクライマックスでスターキャノンの破壊を成し遂げています。彼らと比べると、フィンは ストームトルーパーにされながら、映画序盤の村落掃討(このときにポーがカイロ・レンにつかまってしまいます)では恐怖から 一人も射てず、恐ろしさからついに軍を脱走しています。そのあともレイになかなか本当のことを言えずにレジスタンスの大物だ と嘘をつき、そのあともスターキャノンのことをよく知っているかのようにレジスタンスの人たちを前に語り(実際は掃除をした ことがあるだけ)、といった具合に、人の弱さというものを色々と示している人物です。何かの能力があるわけではないけれど、 クライマックスではジェダイでなくフォースも使えないながらライトセイバーを手にカイロ・レンに立ち向かう姿を見せ、 決して強くなく、何かから逃げたり偽ったりしながらもレイやハン・ソロらと行動を共にするうちに変わっていったことが うかがえます。果たして彼は次の作品ではどうなるのか、きになるところです。物語のキャラクターとして、こういう造形の キャラクターはよくいますが、スターウォーズの映画でこういうキャラクターが出てきた記憶があまり無かったりします。


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