日々の雑感(2010年10月〜12月)

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12月30日
日 経新聞の「今年の 3冊」にて、澤田典子「アテネ民主政」が選ばれていました。選んだのは二宮清純(スポーツライター)です。氏は以前、夕刊の書籍面でこの 本を薦めていたのですが、今年の3冊にも選ぶとは、よほど衝撃を受けたのでしょうか。アテネで政治家が弾劾裁判にかけられ、死刑になるという ところは知らない人も多いでしょうし(高校世界史でも弾劾裁判について教えるようになったのはここ数年のことではないかと)。

こんな風に、専門家以外の人にも評価されることが少しずつでもいいから増えていくと、もうちょとギリシア史に関して色々な本が出るように なるんじゃないかと思いますが、どうなんでしょう。個人的にはどんどん出て欲しいのですが、昨今の出版事情を考えるとちょっと難しいか? ただ、来年1月には小河浩「紀元前四世紀ギリシア世界における傭兵の研究」(溪水社)という本が出るようですし(なんとなく博論ベースの 専門書っぽい。既出論文とかなり被っているところもありそうですが…)、それが出たら買って読もうかと思っています。

さて、明日は更新しない予定。来年もまたよろしくお願いします。

12月28日
あ、まだ年賀状を1枚も自分の文は書いていなかったことに気がついた…。急ごう。

12月27日
チェブラーシカの新作はロシア語版と日本語版があるようで、ロシア語版を見るために普段滅多に行かない六本木ヒルズに まで行ってきました。

あいかわらずバブリーな雰囲気を漂わせるヒルズで時間をつぶした後(それにしても昼のカレーバイキング、あれで1480円は 高いような気がする…)、映画館へと戻ってみると、大きなお友達がいっぱい(自分もその一人だと言うことはさておき)。

今回のチェブラーシカは、旧作のリメイクと新作が2つ、合計3つ、それと「くまのがっこう」同時上映というかたちになって いました。昔のチェブラーシカにあった、なんともいえないもの悲しさ、寂しさのようなものはちょっとなくなっちゃってますが、 見ているとなんかほっとするなあ。個人的には新作より旧作リメイクの方がしっくりきましたが、まあいいんじゃないかと。

ちなみに、見るんだったらロシア語版を見た方がいいようです。日本語版はしゃくが短くカットされているうえ、変なナレーション が入っていたりするようなので…。

12月21日
今月もあとわずか、今年もあとわずか、しかしまだ仕事は残っている…。

そろそろ、今年読んだ本のベスト10でも選んでみようかと思います。まだまだ今年が終わるまでにっすうはありますが、それほど この後でタイトル入れ替えと言うこともないでしょうし。今回、ここには取り上げていないけれども、おもしろかった本も結構 ありました。今回はあえてこの10冊に絞りました。ちなみに、この配列は順位ではなく、今年の1月から12月までの間に読んだ順番 で並べたものです。あ、漫画(ヒストリエ、テルマエ・ロマエ、チェーザレなど)は外しています。

クレア・キーガン「青い野を歩く」白水社(エクス・リブリス)
澤田典子「アテネ民主政」講談社(選書メチエ)
フランク・オコナー「フランク・オコナー短篇集」岩波書店(岩波文庫)
トム・ジョーンズ「拳闘士の休息」河出書房新社(河出文庫)
吉澤誠一郎「清朝と近代世界」岩波書店(岩波新書)
チェスタトン「新ナポレオン奇譚」筑摩書房(ちくま文庫)
デイヴィッド・ベニオフ「卵をめぐる祖父の戦争」早川書房(ハヤカワポケットミステリ)
ジュディス・ヘリン「ビザンツ 驚くべき世界帝国」白水社
ウンベルト・エーコ「バウドリーノ(上・下)」岩波書店
桜井万里子・師尾晶子(編)「古代地中海世界のダイナミズム」山川出版社

ならべてみると、翻訳物6、歴史の本4という、きわめて偏った読書のあり方がよく分かるベスト10になってしまいました。 あと、外国人比率が高いというところも、偏りを感じさせる内容ではありますが。

まず、短篇が3つ。何かが終わるときの寂しさと、何かが始まるときの何とも言えぬ高揚感を感じさせる作品が多く収録されていた キーガン「青い野を歩く」、“正常な”状態から一寸外れた人達がかなりぎりぎりの状況で生きている様子を書いた短篇が多い ジョーンズ「拳闘士の休息」、掲載作「国賓」が強烈な衝撃を与えるであろうオコナー「フランク・オコナー短篇集」は読んでみて 欲しいです。

また、長編だと、レニングラード包囲線という悲惨きわまりない状況を笑いの要素も交えながら描き出したベニオフ「卵を巡る祖父 の戦争」、昨日の被害者が明日の加害者となっていく様子を書いたチェスタトン「新ナポレオン奇譚」、中世ヨーロッパ世界(12〜 13世紀頃)を満喫できるエーコ「バウドリーノ」等々、面白い作品と出会うことができました。

そして、このブログでも一番記事をいっぱい書いているような気がする歴史の本からは4冊。人物を通じてアテネの歴史(政治史) を見る、特にペリクレス以降というあまり扱いの良くない時期を結構扱っている澤田典子「アテネ民主政」、清朝を単なる列強進出 のターゲットとしてではなく、19世紀の世界の中で主体的に振る舞う1国家として描き出した吉澤誠一郎「清朝と近代世界」、 ビザンツ帝国1000年の通史とテーマ別記述をうまく組み合わせたヘリン「ビザンツ 驚くべき中世帝国」、そして現時点での日本に おける西洋古代史研究の深化を知ることができる桜井・師尾(編)「古代地中海世界のダイナミズム」を選んでみました。他にも 歴史の本は多数あったのですが、あえてこの4冊で。

12月12日
電子書籍やネット書店の時代こそ、本の読み方・探し方をどこかで誰かが教えないといけないのかなと言う気がする今日この頃。 はじめっからピンポイントで自分の興味・関心があるものだけに絞った本探しや情報収集になれてしまうと、後になっていろいろと 広げるのは難しくなるんじゃないかと、心配になってきます。それがいやなので、個人的には、可能な限り本屋で見てから和書は 買っていますが、洋書はねえ…。丸善とか洋書屋をみても置いていない本は結構ありますし。

で、洋書を探すときは、キーワードを入れて検索したり、自分のよく読むテーマを扱っている出版社のカタログを見たりして本を 探しています。ネット検索でキーワード入れてそれで引っかかるから大丈夫、何て思っていると、大変な目に遭いかけることがあります ので、いろいろと調べておいたほうが良いと思います。じっさい、私は「Hannibal」で検索していたとき、レクター博士のほうを買いかけた ことがあります。タイトルがハンニバルだったので、一瞬カルタゴのハンニバルと勘違いして買いそうになりましたが、あれ、なんか 違うんじゃないかという気がしてきて買うのを辞めた結果、やはり違っていたと言うことで。

あと、アマゾンの検索だと、正直なところゴミとしか言いようのない本が大量に引っかかってくる(で、それを検索ではねようとすると 何か他のまで引っかかって消えたりする…)、価格設定がなんか変(為替レートをあまりきちんと反映していない値段がついていること がある)、そんなことがあるからなあ。

12月9日
岩明均「ヒストリエ」が文化庁メディア芸術祭の漫画部門で大賞を取ったらしい。
文化庁の頁 (重いです)
コミックナタリー(著者直筆コメントの画像がありま す)

まさか、そんな賞を取るとは思わなかったなあ。7年間で6冊という遅筆、休載の多さ、題材のマイナーさ、掲載誌が少しハードル高い、 などなど、一般受けはまずしないであろう漫画だと思うのですが(個人的には一般受けしてもらって、関連書籍が沢山出るという状況 が生じると、非常に嬉しいけど)、こういう賞を取るとは思わなかったなあ。手塚治虫文化賞にはなかなか選ばれそうにない「ヒストリエ」 ですが、読者がこれで増えることを願います、はい。

ただ、東京都の例の条例が可決されると、撤去されたり、出せなくなったりしないか、今から結構心配だったりします。ああいう条例って、 結局解釈次第で何でもできてしまうものなので。

まあ、それはさておき、「ヒストリエ」は現在フィリッポス2世時代のマケドニア王国編です。その辺りについて結構扱っている本は 澤田典子「アテネ民主政」「アテネ最期の輝き」かなあ。森谷公俊「アレクサンドロスの征服と神話」はやはりメインはアレクサンドロス ですし(フィリッポスの時代もそこそこ書いてありますよ、でも)。「ヒストリエ」に興味を持つ人が、今回の件で少しでも増え、さらに この漫画を起点として歴史とか社会とか色々と興味の幅を広げる事ができると思うので、ネタバレなど気にせず色々と読んでみて欲しいなあ。

12月5日
どうでもいいつぶやき色々。年末進行にそろそろ入らねばならないなか、雑感に長文を書くのはきついので。

  • 「グローバルヒストリー」には西洋古代史・中世史はふくまれないんだろうなあ…。それ関連の本を見ているとそんな気がして仕方がない。

  • よく「〜の料理はまずい」ということがいわれるけれど、学食で判断したら日本だって相当悲惨なことになるんじゃないかと。イギリス 料理についても、家庭料理は美味しい、サンドイッチは美味しい等々の話はあるし(ちなみに、ハギスはまずく作らないといけないらしいという 噂を聞いたことがある…)。

  • 講談社選書メチエの「選書日本中世史」シリーズ、なかなか面白いのですが、参考文献表がついているものと無いものがあります。無いと 言うのは一寸どうかという気がするんだけどなあ…。

  • 白河ラーメンの店が白山にできた。南湖公園近くのあのお店の支店か。今度行ってみよう。白河ラーメン、個人的に好きなので(あまりくどくない し。昔の東京ラーメン好きな人なら問題なく食べられると思う)。

  • アッリアノス「アレクサンドロス大王東征記」が上下とも1050円、岩波文庫も随分高くなったなあ。ロック「統治二論」は1300円くらいし たような記憶があるし。まだ筑摩学芸文庫や講談社学術文庫よりは安いけれど…。

  • このサイト、主な内容は古代マケドニアとかエウメネスとかその辺なのですが、最近の自分の読書傾向は中世ヨーロッパにかなり偏っている ような気がする。色々な本が出ているのもありますが…。

  • そんなわけで、今月後半に国書刊行会からでるジョン・ボードマン「ノスタルジアの考古学」を楽しみにまとう。“古代ギリシア人が身の回 りにあった遺蹟や化石から、自分たちの「過去」をどのように「発見」(=創造)したかを、古代ギリシア文化の碩学が考古学、文献学、歴史学を 横断し解き明かす知的興奮の書”なんて書かれると、非常に気になる…。

  • 今月のアフタヌーンにて久し振りに「ヒストリエ」掲載。二重人格設定にしたぶん、べつのところでBとかLとかっぽいものを入れてみた、 というわけではないのだろうけれど、そういう風に採る人もいるだろうなあ、あの描写だと。それはさておき、最後の頁に出てきたあれは、 あの時代の地中海世界にはないはず。どうする、どうなる?あ、近いうちに一寸更新しようとおもいます。


  • 12月2日
    新刊本を立て続けに購入。フランク王国に関する専門書とか、世界史の史料集等々、歴史の本が多いです。あ、そういえばなぜか 買ってしまった「ツァラトゥストゥラ」などなど…。

    で、さらに、Wiley-Blackwellの古代マケドニア必携が届いてしまいました。11月発売というのはイギリスで、それ以外はもうちょっと 遅いはずだったのですが、もう届くとは思わなかったです。せっかく届いたので、読めるところから読み進めて、それからうちのサイトの 記事更新に使えるところがあったら色々と使ってみようと思います。

    手に取ってみると、本の厚さは意外と薄い感じですが、やはり中身はぎっしり詰まっています。著者の所属等々を見ると、やはりアメリカ・ イギリス・ドイツ、あとカナダが多いなあと思うのですが、ブルガリアとかポーランド、日本の人もいたりします。扱われているテーマも 多岐にわたり、ローマの属州時代とか現代の話まで載っています。なかなか読み出がありますが、果たしてこれ、ちゃんと読み終わるんだ ろうかと少し心配にもなってきました。

    巻末の参考文献表が非常に充実しているので、この辺の勉強や研究をする人は買って読んで損はないんじゃないかという気がします。自分は、 まあ、趣味でちょこちょこいじってるだけですが、つい買ってしまいました。「ヒストリエ」よんでマケドニアにちょこっとでも興味を 持った人も、気合い一発、買ってみてはどうでしょう。色々勉強になっていいと思いますよ。

    11月21日
    ここのところ、更新は一寸停滞気味。歴史記事の更新が止まっているのは前から同じと言えばそうなのですが、まあなんとかします。 時間が欲しい。

    読書のほうは、「バウドリーノ」はいちおう下巻まで読みました。あとで感想でも書こうかなと思いますが、この本をとっかかりとして ヨーロッパ中世について色々と興味を持つ人が出るよう、何かしらの仕掛をしてみたらいいのに。もったいないな。今回は意外と早く 読み終わりましたが、前に「前日島」を読んだ時はもっと難渋したような記憶がありました。題材のせいか、それとも訳がよいのか、 理由は不明ですが、結構読みやすかったです。

    あと、久し振りにプラトンをよんでみましたが、昔読んだ時と比べて面白く読むことができました。自分の中で何かが色々と変わったの でしょう、きっと。其れが成長なのかどうかはわかりませんが、色々と面白く読めるようになるのはいいことだと思うので、良い方に 考えておこう。ただ、まだアリストテレスは読むと眠くなるんだよな…。

    amazonを見ていると、Wiley-Blackwellの古代マケドニア必携が11月19日発売となっていました。しかし公式サイトを見ると12月、 いったい どちらが正しいのだろう?まあ、どちらにせよ買うことになりますが。買ったらその辺の成果も取り込みながら更新してみよう。あと、可能 なら記事の加筆修正も。とりあえず第3次マケドニア戦争の辺りはこの本の内容を踏まえて何かまとめようとおもいます。

    ぼやぼやしていると、東京国立博物館の東大寺展と西洋美術館のデューラー展、オリエント博物館のオルメカ展がおわってしまう。 いかねば。

    11月16日
    読書会というか、本を読む人の集まりに一寸参加してみました。今回参加した集まりは、各自があるお題を手がかりにして選んだ本をめいめい 紹介し、後でぱらぱらと眺めるという感じの、かなりライトな集まりでしたが、皆さん色々と考えて本を選んできているなあと。で、うまいこと 自分の持ってきた本の宣伝まで短いプレゼンテーションの中に盛りこんでいました。私は、一寸その辺失敗したような気がするけれど、まあいいや。

    次回のテーマも、なかなか選ぶのが楽しそうなお題ですので、一寸うちの蔵書や本屋、図書館を適当に眺めてみようかと思います。普段なかなか 読まない本を紹介してもらえるいい機会と考えて楽しんでこよう。

    自分の読書のほうは、先週買ったウンベルト・エーコ「バウドリーノ」の上巻を読み終わったところです。洋書は一寸置いておいてもいいかなと。 別に急ぎの読書ではないし、エーコを片付けてから読めばよいかなと。ほらふきバウドリーノの冒険とでも言えばいい感じのストーリーですが、 中世ヨーロッパの歴史や社会に着いてある程度知っているともっと楽しめるし、中世ヨーロッパの伝承(最近講談社学術文庫からいろいろと翻訳 ものがでていますね)何かを知っていると、もっと深く楽しめるんじゃないかと。

    11月9日
    色々な本を選ぶときに、その本の評判についてちょこっと調べてみることがあります。ただし、amazonのレビューは読み方がどうなんだろうと 思うものが多いような気がします。なんでamazonのレビューってこうも使えないのかと(もちろん、まともなレビューもありますが、ちょっと その本の中身をちゃんと理解できてないだろうというレビューしか載っていない本もあったりします。あと、全く関係ない政治的主張をぶちま けているだけのものとか。昔、新版世界各国史のギリシア史のレビューにそんなのが1件ありましたが、あれはどうなったのか)。

    そんなわけで、もっぱらネット上だと、個人のブログとかの方が参考になる物が多いですね。ネット上の感想文・書評サイトを色々見ていると、 うちのサイトの記事はあまり参考にはならないなと思います。でも、皆さん何故あんなに長文が書けるんだろうか…。

    11月1日
    気がついたら、もう11月。はやいものですね。

    iswebライトが終了するとの知らせを受け、速やかに移転先を確保してサイトの引っ越しは終えています。もう前のURLでは何も見られなく なりました。前のサイトには9万人ほどの人が来てくださったのですが、これからもよろしくお願いします。

    10月31日
    神保町のブックフェスティバル、昨日は雨天中止になってしまいましたが、今日は何とか天気も持ったため、やっていまいた。 で、大抵の年は見に行っているのですが、今回もそれなりの収穫はありました。定価1600円の本が200円でかえたりするのは、 この機会しかないですから、これを逃してはいけませんね。「本を読むデモクラシー」とか「アレクサンドル1世」とか、色々と 買ってしまいましたが、どちらも200円…。まあ、折れていたり汚れていたりして返品されてきた物を出しているから安いんだと 思いますが、十分読めるレベルですし、全く気にはなりませんけど。

    さて、これだけ色々と本を買ったし、後はじっくり読むだけだ。でも、図書館本もあったりするので、それも同時進行で片付け なくてはいけないし、何より前に買った洋書がまだ全然読み終わっていないのですが。

    10月29日
    本日、神田神保町の古本祭りに行ってきました。27日より始まったのですが、昨日は雨のためどうやら中止になってしまったらしく、 今日も天気によっては駄目かなと思っていましたが、無事に開催されていました。しかし、今週末はどうやら雨になるようなので、 神保町ブックフェスティバルという古本市と同時に行われるイベントはすでに30日の文は中止がけってしてしまいました。31日も 天候は微妙なので、今年はブックフェスティバルについてはあまり期待しないで待つことにします。

    本日の収穫ですが、結構ありました。歴史の本を数冊、中には定価より大幅に安い物もありました。あと、古本市と関係ないのですが、 古代マケドニア史に関する論文が載っていた雑誌も1冊かいました。実はその雑誌が今日の買い物のなかで一番高かったです。

    さらに、神保町から今度は早稲田に移動して、早稲田の古本屋も覗いてきました。こちらは行った時間が遅かったためか、それとも 休みだったからなのか分かりませんが、既に閉まっている店もちらほらと。でも、こちらでも収穫はありました。また、今回は購入を 見送りましたが(あまりにも分厚く、読み切る時間がとれなさそうなので)、定価の半値以下で売っている本も見つけました。それは 今度別の機会に買ってこよう。

    10月26日
    ・そういえば、ここの所漫画ばかり読んでいるような気がする…。色々と忙しくて、きちんと本を読む余裕があまりなかったということも あるのですが、このままではいけませんね。まあ、Riley-Smithはちまちまとよんでいたりするのですが。

    ・急に冷え込んできたため、冬物を少しずつ出しています。スーツをいい加減夏物から秋冬物にチェンジするべきだな、うん。

    ・ペプシの栗味をのんでみた。小豆とかキュウリとか、栗とか、何でこんな味を考えるんだろうか?予想通り、凄い味だった…。次はもう無いな。

    ・読書の方は少々停滞気味。ボフミル・フラバル「私は英国王に給仕した」を途中まで読んだ状態でストップさせています。シュールでエロい 昔語りといった感じですが、果たして主人公の行く末はどうなるのか…?前に映画にもなっていましたが(「英国王給仕に乾杯」というタイトル)、 そっちは見なかったからなあ…。どこかで借りてみてみようかな。

    10月21日
    映画「アレキサンダー」でフィリッポス暗殺直前の場面でアレクサンドロスが発した台詞の出典が何だったかなと気になってかなりの 年月が経ってしまいましたが、その後Ian Worthington Philip II of Macedoniaにて プルタルコスに典拠がある事が わかり、それからまたすっかり忘れて放置していました。で、恐怖と思い出して調べてみたところ、プルタルコス「モラリア」の一編である 「アレクサンドロスの幸運と徳性について」という物に載っていることが判明し、実際に英訳版ではありますがネット上で現物を確認できました。

    で、その後で前掲書をみてみたところ、確かいちど通読したはずなのに何も書き込みもなく、随分きれいなのにびっくり。書き込みをしないで 読んだと言うことは読書メモでもあるのかと思い探してみたものの、それもなし。いったいどうやって読んだんだろう?流し読みですませた? う〜ん、なんか気分が悪いな。また後で読み直すしかないか…。

    10月20日
    サイトをはじめてから7周年を迎えました。色々と忙しくなってしまい、歴史の記事については更新がストップしてしまっていますが、 何か更新はしたいなあと思っています。「十字軍物語」を読んだためか、あの辺りの時代について一寸興味がでてきたため、Riley-Smithの 第1回十字軍についての本を丸善で見つけてつい買ってしまいました。果たして読み終わるんでしょうか?なにかまとめたら面白そうなネタが あったら、書いてみてもいいかなという気がしています。ただ、久し振りに英語を読んだら、あまりにも読めなくなっていてびっくりしました。 まあ、元々そんなに出来るわけではないし(辞書なしでは全く読めない)、そういう人間が読めなくなってびっくりなんて言うのもおかしいの ですが。

    あ、もちろんマケドニア史ののこり、エウメネス関係等々も弄る予定はありますよ。本は色々あるので。

    10月19日
    千代田図書館にて、読書サロンというイベントがあり、ちょろっと行ってみました。今回は公開で行われており、なかなか面白い話が聞けました。 参加者でなくても普通に立ち見で見られたのですが、こういうイベントに参加してみるのもいいかもしれないなと思ったり。次回以降は申込み制で 場所も一寸変わるようですが、読書会みたいな感じですね。

    読んでみて、無理だと思ったら読むのを辞める、でもそれをまた1年後くらいの間隔をめどにして挑戦してみる、そうすると後になって突然読めたり することもある、その辺の所、なんとなく分かるなあ。昔は全然面白くないと思っていた物が今となると面白かったりする事がありますし。もっとも、 今日の講演者の方は、人には20頁くらい読んでみて無理そうだったら辞めてしまっていいよと言っても、自分はそれが出来ず、つまらない本でも最後 まで読み切ってしまう(そして怒りが倍増する)そうですが。あとは、読む本を探す方法として、起点となる1冊が出来たら、そこから色々と広げて 行くというのはなるほどなとおもいました。後書きとか、端書きを読むと、そういったことのヒントが結構あるようですね。

    あと、自分に分からないからと言って、本が悪いというのはおかしいというようなコメントはその通りだと思います。まだその本を読むほどのレベル じゃないと言うことは確かにあるし(何年か後になってから再び挑戦したら読めることもあります)。本が悪いなんていっちゃいけないよなあ…。 自分もこのサイトやブログなどでそのようなことを言っているかもしれないので、今後気をつけよう。

    10月12日
    amazonより、ブラックウェル古代史必携シリーズの古 代マケドニア必携の発売日が一寸変更になったというメールが来た。クリスマスプレゼントじゃなくて正月のプレゼント になりそうな感じがします。新年早々ヘビーな本が我が家にやってくるんでしょうか。それはそれでいいけれど、何かと最近忙しくて、 横文字読んでいる暇がないのが問題だなあ。おかげでサイト更新が滞っています。何か一本くらい記事書きたいんだけど。「ヒストリエ」 のほうで何か書こうかとも思ったけれど、なかなかぴんと来るネタがなくて。

    読書の方は、ジークフリート・レンツ「黙祷の時間」を読み終わりました。実は借りたのを忘れていて、返却日前日になってから読み始めた のですが、ページ数が少なくて助かりました。高校教師と生徒の恋(ただし、教師の本心はよく分からない)を抑制の効いた書き方で描き だしています。面白いですよ。

    10月6日
    掲示板にも書き込んだのですが、もうすぐで今年が終わります。もう2ヶ月と一寸になってしまったかとおもうと、時が経つのは早い ものです。そして、このサイトも開設したのが2003年の10月20日なので、もうすぐ開設7周年を迎えることになります。この間、 公私ともに状況は変化し、昔と比べると本を読んで色々まとめる時間は確実に減ったような気がしますが、すこしずつ更新していこう とおもいます。12月に、何か新しいマケドニア史の本が出るようなので、それも使いながら何か書いてみようかと。

    読書の方は、フェリペ・フェルナンデス=アルメスト「食べる人類誌」を読んでいて、もうほとんど終わっています。体調のせいも あるのか、なんか頭に内容がそんなに残らない本だったな、これ。軽くさらさらと読み進んでしまったのですが、内容は出だしの牡蠣 にかんする話以外ではほとんど残っていません。テーマ・題材は面白いはずなので、他の人にはきっと面白く読めるとおもいますし、 世界史に興味があったら6章・7章辺りは特に面白いんじゃないかと思いますが、今の私には、それ程インパクトを残さない1冊でした。 なんとなく、本の調子が教科書っぽいということもあるのかもしれませんが、今は自分の集中力が一寸落ちているのかもしれません。 別の機会に読み直してみた方が良さそうですが、この人の本、前に別の物も読んでみて同じような状態になった記憶があるので、相性 が悪いのでしょうか。

    10月2日
    この日、早稲田の穴八幡で行われている青空古本市へと行ってきました。昨年は穴八幡の修築工事のせいで、いつものテントが 無くなってしまっていた上、なんとなく規模も縮小されていたのですが、今年はまたテントが復活して、一寸規模が大きくなった ような気がします。

    収穫はそれなりにありましたよ。欲しい本もみつけましたし、掘り出し物っぽい本もありました。早稲田界隈は本を買うなら、 実は神保町よりも安いんじゃないかという気がします。なんでだろう?

    穴八幡の古本市、神田神保町の物と比べると規模は小さいのですが、一人でゆっくりと見て回るにはちょうど良いかなと思います。 そんなに歩き回らずとも見られますし。あと、早稲田の古本屋も結構営業していたので古本市以外にも見るところがありました。 全部見ていると大変ですが、神保町とはまた違った雰囲気があると思います。

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