日々の雑感(2007年1月〜3月)

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3月31日
うちのサイトは主に古代史(マケドニアとかヘレニズムとかエウメネスとか…)を中心にしつつ、他の時代や地域についても扱っていこう と言う方針で運営しているサイトです。世の中には数多くの歴史系サイトがありますし、ブログもあったりしますが、最近思ったことを つらつらとかいてみようとおもいます。

なんとなく、最近面白い歴史系サイトの数が減ってしまったような気がします。更新が大変と言うことでそのまま放置状態になったり、 サイトの方向性を変えてしまったために歴史に関係するコーナーが消えてしまったり、昔と比べると掲示板の書き込みが減ってしまい 活気が感じられなくなったサイトがかなり多くなってきたような気がします。最近はサイトを作るよりブログの方が楽ということもある のかもしれませんが、じゃあブログで歴史系のものが新しくどんどんできているかというと正直なところそう言う感じではありません。 面白い歴史系サイトはないかと思って色々見て回っているのですが、個人的には歴史系のブログで面白いと思うところはサイトと比べる と遙かに少ないなという印象を持っています。歴史系の話題を扱っている人がまだブログよりウェブサイトのほうで頑張っているという ことなのかどうかは分かりません。

ウェブサイトと比べるとブログの方が記事のアップが楽そうですし、実際楽なようですが、新しい記事から上に順番に並ぶと言うブログ の特性を考えると、通史的な事柄を扱うのはいちいち配置を考えないといけない感じで、何となく難しいような気がします。どちらかと いうと、個別のトピックスを並べたような感じになりそうですが、個別の記事にコメントやトラックバックをつけるというかたちだと、 レスを見落としてそのままずっと放置してしまいそうで、それなら掲示板に書き込んでくれた方が返事を書きやすい気がします。

こんな事を言っていますが、実際に専門で研究をしている方たちがサイトであれブログであれ、何でもいいから研究の成果を発表してくれれ ばそれでよいのですが、なかなかそう言う人はいないようです。それでも、何とかして専門で研究している成果をネット上でも見られるように してほしいと思います。確かに自分のサイト上で研究成果を発表しても正式な業績としてカウントはされないでしょうけれど、それなら論文を 掲載している雑誌の発行元のほうでPDFファイルの型式でアップするようにしておけば何ら問題ないような気がします。大学の紀要などでは 最近論文をPDFファイルにしてアップしているところもありますが、メジャーな専門誌(歴史だったら「史学雑誌」とか)でそこまでやっている 所はないみたいですね。古い号から順次公開する計画はないんでしょうかねえ…。

3月30日
googleで検索をかけると、個人のブログが上位にくるのは、時としてうっとうしいと思う今日この頃。ブログの方が検索に引っかかり やすいのは何とかならないのかなと思うことがあります。食べ物屋を探すときはブログって意外と役に立つのですが、真面目な話題を 調べたいときに個人のブログばっかり引っかかるというのは正直なところ不便です。必要な情報になかなかたどり着けず、ある意味ど うでも良い1行レスっぽいブログの書き込みばかりがひっかかる時の徒労感と言ったら何とも言い様がありません。

というわけで、検索に際してブログをはじく方法を知っているか違いましたら教えてください。

3月29日
今年度ももうすぐ終わり、すっかり春らしくなってきましたがいかがお過ごしでしょうか。

現在、上野ではレオナルド・ダ・ヴィンチの展覧会、両国ではロシア関係の展覧会をやっています。なかなか見に行く時間がとれない のですが、早いところ見ておきたいところです。そうしないといつの間にかに終わってしまうなんて事になりかねないですし。

最近、テレビで放送される歴史物の番組をあまり見なくなりました。昔は何かあると結構見ていたのですが、最近はあまり見ていません。 テレビの具合が悪いとか、DVD録画の方法がよく分からないとか、そう言った些末な理由もありますが、それ以外の理由も勿論あります。 あまりにもいい加減というか、その場でうければいいとでも思っているかのような、俗説を誇張してとんでもない大風呂敷を広げた「歴史 ミステリー」と称する物や、まともな考証のもと真面目に作っているかのように見えて実はかなりとんでもない事を放送しているドキュメ ンタリーが以前より目につくようになったというのが、あまり歴史関係のテレビを見なくなった理由として一番大きいかもしれません。 民放はともかく、NHKも最近かなり怪しい番組をやっていることがあるので油断はできません。少し前にやっていた「大化改新」を扱った 番組は相当すごい内容だったらしいですし、「新シルクロード」も前のシリーズは何か微妙な感じだったし…。はたして今度放送される 新シリーズのシルクロード第2弾は果たしてまっとうな番組になっているのか、今から少し心配になってきます。

3月26日
リンクに一件追加しました。歴史漫画等々、歴史に関する話題を扱ったサイトで、「ヒストリエ」についての紹介コーナーもあります。 うちがどちらかというとエウメエネスの生涯に関わったことを中心に紹介しているのに対し、漫画の中で出てきた事柄を紹介する形で コーナーが作られているので、漫画の中で出てきたよく分からないことについて知るのにちょうど良い感じだと思います。

講談社の「興亡の世界史」シリーズはこれまでの4冊(イスラム、アメリカ、アレクサンドロス、ソグド)は最近の研究動向をもとに、 従来持たれてきたイメージの修正を迫るような内容だったり、ある物を普通とは違う視点を持ち込んで眺めてみたり、かなり大風呂敷 っぽいかんじもしますが歴史の見方についてかなり意欲的な試みをしてみたり、専門書や論文ではすでにみかけているけれども、一般 向け歴史書としてはかなり思い切ったことをしているシリーズだと思いながら読んでいました。また、現代に結構引きつけながら書いて いるところもあるので結構取っつきやすくなっているのではないかと思ったりもしました。そして様々な試みは概ねうまくいっているよう な気がしています。

それらの本と比べると最新刊の土肥恒之「ロシア・ロマノフ王朝の大地」は何だかすこし物足りないというか、普通のありきたりなロシア・ ロマノフ朝の概説書と言った感じのつくりで、その辺では正直なところ物足りなさを覚えてしまったというところはあります。個人的には、 全体としてはキエフ・ルーシ時代およびソヴィエト連邦時代までもふまえたロシア史をかきつつ、ロマノフ王朝興亡史を手堅くまとめたと いうところは良いと思うのですが、いかんせん同じ著者により書かれた「よみがえるロマノフ家」と重なっているところが結構あるうえに、 書き方も同じような感じになっているのは、色々と書き加えたことがあるにしてもどうなんだろうという気がしてしまいましたし、ロシアを 西欧諸国との関わり・汎ヨーロッパ的視点からみていく「ロシア史を読む」(名大出版会、マルク・ラエフ著)で展開されている紀律国家の 展開による近代化ということについて、それをそのまま受け入れるのであれ、そうでないというのであれ、そこで言われている内容ももうち ょっと盛り込んでほしかったなと思います(参考文献にはあがっているのですが…)。ヨーロッパとアジアの狭間にあって、どのような形で ロマノフ朝を発展させたのかについてヨーロッパとの関わりで見る場合、紀律国家という見方は入れておいた方が良かったんじゃないかなあ…。 一般向け書籍でこれについて分かりやすく書いている本を昔探したことがありましたがどうしたらよいのか困ったことがあるので、今回の ロマノフ朝の本には入れてほしかったですね。何故こんな事を書くのかというと、「やっぱりロシア史ってつまらない」何て言われてしまっ ているのを見ると、これだけでそう判断するのはどうかと思ってしまうのです。

3月25日
久しぶりに歴史の記事の更新をしました。

サイト開設から3年と5ヶ月くらい経ちましたが、新年度は今までより遙かに忙しくなりそうな感じです。やりがいのある仕事が 増えるので、それはとても嬉しいのですが、今までと比べてサイト製作に割ける時間や体力は少なくなるだろうなと思っています。 いままでは仕事は勿論していましたが、結構自分の時間もとれていたので調べ物をする余裕もありましたし、図書館に出かける時間 もとれていましたが、新年度はちょっとそう言う時間はなくなりそうな感じがしています。可能な限り更新は続けていきたいと思い ますし、雑感についてはあれこれ書くネタは拾ってこられますのでなんとかなりますが、歴史の記事については恐らく月1本ないし2ヶ月 に1本程度のペースで更新することになると思います。マケドニア史とかエウメネス関係とか、早く仕上げたいところもあるのですが、 思うようにはいかない物ですね。

マケドニア史に関しては、そろそろ王国滅亡の方に向かって動き出すところです。現在は第2次マケドニア戦争の所まで掲載してあるので、 これから先はフィリッポス5世の治世の後半、そしてペルセウスの治世について書いていくことになります。主要史料のポリュビオスは 邦訳がないところにはいるので、何とか頑張ってロエブでもいいから読んでデータを拾って早いところ続きを書いておかないと。

エウメネス関連については、漫画の方がそろそろ話が動き出しそうな感じです。ここのところ関連するネタで何か書いてみたいと思うものが なかったこともあって放置していますが、何か面白い動きがあったらそれを調べて記事を書く予定です。カルディアに話が戻って、はたして これからどういう風に登場人物が絡んでくるのか、その辺が分かるのはまだまだ先か…。

あとは、逆引きしりとりですが、実は「ウ」で終わる人物について史料は集めてあるんですがなかなか書けないまま放置しています。 初めは朱元璋で書こうとしたのですが、どうもうまく纏まらないので断念、次の人物について史料は集め、一応調べているのですが、 もうすこし何とかならないかと。

3月24日
ロシア料理店に一店追加。吉祥寺にできたお店です。結 構お薦めか も。

イランにとって古代ギリシアというのはかなり厄介な素材なようです。過去にはNHK「文明の道」関連で開かれたアレクサンドロス展の展示 物が、番組名にアレクサンドロスの名が入っていたばかりに貸し出しが出来ないということになってしまったことがあるという話をブログ で見かけたことがあります。また、パーレビ時代でもアジア大会であれこれ理屈を付けてマラソンを開催しなかったことがあったとか。 そして、現在アメリカで2週連続1位をとった「300」についてもイラン政府が抗議しているとのこと。野蛮なペルシア軍と自由のために 戦うスパルタ軍という構図でテルモピュライの戦いを描いているとなると、当然もめるだろうとおもいます。マラソンの伝説はマラトンの 戦いに関連していますし、アレクサンドロスはアケメネス朝を滅ぼした人なので、「イラン」というのを何よりも重視する姿勢を打ち出すと これらの要素は否定的に捉えられると言うことは十分に考えられます。しかし、アレクサンドロスに関しては政府の公式見解としては侵略者 であっても、その後彼もまたイランの文化的伝統の中に取り込まれ、いつしかダレイオス3世の兄弟として、アケメネス朝の王の地位を任さ れたと言う伝承もあったり、ペルシャの「王書」の中にも彼に関する伝承が残されたりと、民間伝承の世界ではまた違う需要のされ方がされ ているようです。この辺はイスラム世界でのアレクサンドロスが「ズ=ル=カルナイン(二本角)」と同一視されたと言うことも関係がある のかもしれませんが。

3月22日
久しぶりに風邪をひいたようなきがします。昨日夕方頃から寒気が出始め、夜になって熱が出てきた感じがしました。薬を飲んでおとなしく ねたことでかなり回復はしています。しかし、風邪をひいたにもかかわらず、食欲が全く落ちないというのは、どういう事なのかと暫く悩ん でしまいました。熱はあっても普通に食欲あるし…。

栃東休場、高血圧と頭痛が原因だとか。カド番脱出も成功し、ここのところ負けているとはいえ今場所は結構調子が良かったのですが。 血圧が突発的に上がる「高血圧」というのがちょっと心配ですね。

そういえば、明日から選抜高校野球が始まると言うことを、つい先ほどまで忘れていました。とはいえ、今回の選抜に関しては大阪の北陽 高校のキャプテンの名前が「タッチ」の主人公と全く同じだというネタくらいしか知らなかったのですが。

mixiの日記「読み逃げ」についての記事がニュースにありました。普通のウェブサイトやブログでもROMはよくあることだと思うのですが、 それを気にしても仕方がないと思います。私のサイトも「折角来たのですから、まあ何か書いていって下さい。」なんてコメントをトップに 書いてあったりしますが、コメントを強制しようなんて考えてもいませんし、そんなことできるはずもないと思っています。むろん、記事に ついて何らかのコメントなどを残していってくださるとありがたいと思いますが(過去には、かなり有益な指摘を残して行かれた方もおられ ます。こちらの怠慢もありまだ調べて書き直すに至っていないのですが)、こんなYahooにも登録していない(むかし申請したときにはねられ たため、以後一度も申請していない)辺境サイトを見に来てくださるだけでもありがたいと思っています(ちなみに、一応アクセス解析をお いているのですが、割合としてはエウメネス関係で来る人が多いと思います)。mixiのように、ああいう妙に閉じた形にしているところだと、 誰がどこに立ち寄ったとか、コメントを書いたか書かなかったかといったことが気になるのでしょうか。SNS独自の文化なのかどうかは分かり ませんが、そんなことやってたら疲れてしまうとおもうのですが(実際、mixi疲れなんて言葉もあるくらいですし)。

3月18日
「興亡の世界史」の土肥先生の巻の内容がかなり「よみがえるロマノフ家」と被っているような気がして仕方がないのですが、いいのかな。 こういうのって。勿論新たに追加された内容もありますが大筋では変わりないような。そのうち対応表でも作ろうかな。

3月13日
映画「フラガール」を鑑賞してきました。常磐ハワイアンセンター開設を題材に、ハワイアンダンサーの育成を中心にすえて描いていきます。 物語としては、東京から地方に来たダンサーが先生となって地元の女の人たちにダンスを教え、ダンサーたちがめきめきと成長していくのと 同時に彼女自身も人として成長するところと、常磐ハワイアンセンター開設を巡る地元の人々の動き、そんなところでしょうか。かなりベタ な話ではありますが面白かったですよ。

3月11日
日本橋に丸善ができ、新宿のジュンク堂が拡張したりと、大型書店の活発な活動はまだまだ続いているようです。一方で中小の書店にとって は厳しい状態は続いていますし、大手でも紀伊国屋が所々で撤退したり(京都とか天神)、書店を取り巻く状況は厳しいという事に変わりは ないようです。

ネット書店があれば本など買えると思っている人もいるかもしれませんが、ネット書店で本を買うのと書店で本を買うのは違う点があると 思います。何が違うかと言えば、より多様な本に触れる可能性があるか無いかと言うことです。確かにネット書店には膨大なデータが記録 されていますが、記録されているデータが多くとも、検索ウィンドウに語句を打ち込んで結果を表示するというやり方である以上、本を探 している人間が触れるデータはその人の既知の領域の物に限定されてしまっていると言えるでしょう。一方、書店で本を買う場合、入り口 から入って本のある棚まで向かう途中、あるいは書店内の検索端末で結果を印字して、そこから本棚まで行く途中に他の本を目にする機会 もあります。そのまま素通りしているだけの場合もありますが、何かの拍子に目がとまり、今までだったら手に取ってみようとも思わない 本を眺めてみようと思うこともあるかもしれません。そういった本との出会いと言うことを考えると、ネット書店にはそう言った物を保証 する仕組みは今のところあるようには見えません。勿論、人によって物事に対する興味関心には違いがあり、そもそも本など読まないという 人もいるかもしれません。しかし、少しでも本を読んでみようと思っている人にたいして、色々な世界への入り口として書店というものが もっと重視されてもいいんじゃないかなと思う今日この頃です。

こんな事を書いているのは何故か?単に自分の読書コーナーがカテゴリー別ではなく基本は50音順で雑然としていることの言い訳の一つ だったりするのですが。

3月6日
イタリア・ルネサンスの版画を 見てき ました。

3月4日
原書房から「ヴィジュアル版 ギリシア・ローマ文化誌百科」(上下巻)と言う本が出ています。上巻が出てから下巻が出るのはいつなのか と思ってからしばらくして下巻が出たのですが、下巻に訂正表を出したという一枚の告知が挟まれていました。そして、サイトの方を見て 訂正表をダウンロードしてみてみたのですが、これがなんとも・・・。ものすごい膨大な量の訂正箇所があり、正直なところまともに読める 状態ではありません。これっていっぺん回収して全部やり直すべきなのではないかと思うのですがなぜそのまま売り続けているのか疑問ですね。 「編集上の都合を優先してそのまま売ってしまった」というようなことを告知文に書いていますが、根本的な問題は何ら解決されていないの ではないかという気がします。ここの本屋の本は結構買って読んでいたこともありますが、これからはちょっと買うのを考えないといけない かもしれません。

3月2日
連続で映画を見ていますが、今度は「マリー・アントワネット」を鑑賞してきました。公開されてから結構経っており、ヨーロッパの雰囲気が 全く感じられないとか、こんなの歴史映画じゃない、等々否定的なコメントもある一方、これは青春ものだ、現代的感覚で描かれている点が 面白い、と言った肯定的評価まで、賛否両論ある映画です。

見てきた感想としては、徹頭徹尾マリー・アントワネット個人の視点と彼女の身の回りの世界を扱っている映画だなというのがまず最初に浮か びました。確かに彼女の周りの狭い世界と彼女の視点で構成されているので、歴史の流れだとかそう言う者はあまり感じられないのですが、 この映画で描きたかったことはそう言う物ではないようです。今まで過ごしてきた世界と全く違うところに放り込まれ、そんななかで色々と とまどったりしながら暮らす一人の王妃のお話としてみると結構面白かったです。最後の終わり方が唐突な感じがするという意見も見かけます が、同じ朝日を見るシーンでも徹夜で飲んで誕生日を祝うシーンが青春まっただ中な感じとすれば、青春時代の終わりを感じさせる朝日を見な がらヴェルサイユに別れを告げる場面というのはなかなかうまいかなという気がします。

3月1日
久しぶりに映画館で映画を見ようと思って渋谷まで行ってきました。本当は「善き人のためのソナタ」を見ようと思っていたのですが、「毎月 1日は映画の日」と言うことをすっかり失念しており、言ったときにはかなり混雑している様子だったので見る物を変えて同じ映画館でやって いた「NARA 奈良美智と旅の記録」というドキュメンタリー映画を鑑賞してきました。

「NARA」と言うタイトルだけ見ると、これは奈良と関係があるのかとか思われる方もいるかもしれません。内容としては現代美術の作家として 活躍している奈良美智氏とクリエイティブユニット(要するにアートに関わる創作活動を行っている団体とでも言えばいいのかな)grafが共同 で青森県弘前市(奈良氏の故郷)で行った展覧会「A to Z」が開催されるまでを追ったドキュメンタリー映画です。実は見ている途中で睡魔に 襲われることも度々あったのですが、一人で作ってきた頃の昔の作品と比べて段々と作風が変わってきていることと、奈良氏の心境の変化の 過程が伝わってくる作品でした。今までは一人で作品作りをしていたのが、他人と共同作業で作品を作るようになって人の見方や物の見方が かわり、それが作品にも影響しているのですが、昔の奈良氏の作品は目がつり上がった不機嫌そうな女の子が書かれていたのに対し(本の表紙 やイラストなどで見かけている人も結構いるはず)、段々と目つきが優しくなり、優しい瞳の女の子になってきています。

2月26日
サイトを一部分ですがいじくってみました。うちのサイトからリンクを張っている「ancient greek coins」の「Studio Ivy」様より コインの写真1枚(アルシノエ2世)の転載許可を頂いたのでさっそくそれを貼ってみたり、さらにアレクサンドロス肖像タイプの テトラドラクマ貨幣の写真を頂きましたので、それをトップ頁に掲載してみました。いままでのものは展覧会で買ったレプリカでした が、今度のは本物のアレクサンドロス肖像タイプのテトラドラクマ貨の写真です。レプリカとは雰囲気が全然違いますね。

こういうのを見ると実物を集めてみたくなりますが、それを集めるには少々お金がないのでそこが辛いところですね。

2月25日
かなり激しく飲んだあと、職場の先輩の家に泊まってから帰宅しました。楽しかったですが昼になって眠気が・・・。

久しぶりに掲載されていた「ヒストリエ」はようやく話が動き出しそうな感じです。随分と待たされたような気がしますがまあいいや。 でも来月また休載ってのは一寸辛い。そろそろうちのサイトのエウメネスコーナーも何か更新するべきかなと思いますが、はてさてどう なることやら。書き途中の原稿はいくつかあった物の、どうも面白くないので執筆がストップしています。

2月22日
ここのところ休日もずっと仕事があったため、久しぶりに休みになるとほっとします。そんなわけでサイトを少しいじってみました。 リンク集をいじって、カテゴリーを分けたり並べ方を変えたりした程度ですが、少しは見やすくなったのではないかと思います。また、 リンクに関してももう少し増やしてみようと思っていろいろやっているところです。

久しぶりに髪を切ってきましたが、かなりやばいことになっています。まあしかたないとは言え・・・。

2月16日
本屋にて、「ポリュビオス 世界史」の第2巻を発見し、財布の中にお金がないにもかかわらずその場で購入を決定して買って帰り ました。おかげで財政状況は火の車です。訳をされている方が昨年8月になくなったという事が書かれていましたが、おそらく第2巻 までは訳が出来ていたのでしょう。でも第3巻はどうなるのでしょう。誰かが代わりにやると言っても、西洋古典叢書のほうとかち合う となるとなかなか訳をしようと思う人もいないのではないでしょうか。西洋古典叢書のポリュビオスはいつ完結するか正直なところ不明 なので、出来れば此方の方を完結させてほしいと思います。

2月ももう半分を過ぎてしまいました、早い物です・・・・。

2月15日
一寸前によそで「哲学者サッカー」の話題を見かけました。ドイツ近代哲学者チーム対古代ギリシア哲学者チーム、審判が孔子という 何かすごい組み合わせで、試合開始してからも暫くどちらも動かず深刻な顔をしてうろうろし、ある時突然「ユリイカ」というアルキ メデスの叫びとともにギリシアチームが動き出し、ソクラテスがゴールを決めるという展開です。独逸チームにはベッケンバウアーが いるのにそう言う妙な展開になると言うシュールなコントですが、これって何だったかなと結構気になっていました。

多分「モンティ・パイソン」だったよなと思いつつ、家にある「モンティ・パイソン大全」やDVDを見てもそれらしきコントは見あたら ず、どこにあるんだろうと思ったらどうやらドイツ版のモンティ・パイソンだったようです。ドイツのテレビ局がモンティ・パイソンを 実際に呼んで作ってしまったという代物です。日本では翻訳版の「空飛ぶモンティ・パイソン」は放映したことがある(タモリなどが出て いたようです)けれど、本物を呼び寄せると言うところまではしてません。何かやることがすごいですね。

モンティ・パイソンというと「ライフ・オブ・ブライアン」のようなキリスト教をパロディにした映画まで作ってしまうように、とにかく ネタになりそうな物はとことんネタにする(かなりの頻度でネタにされてるのはヴィクトリア女王だったりします)グループでしたが、 最近の風潮からするとこういうネタって出来ないだろうなあという気がします。イスラム教をネタにすることは言うまでもなく(実際に 大変な問題も起きてしまいましたし)、キリスト教のほうでも締め付けは強まりそうですし…。色々な場面で揺り戻しが起きている時代 なのもしれませんね。

2月14日
3連休中ずっと仕事していたのですが、その代休で今日は休み。家でぼーっとしています。単に二日酔いでダウンしていただけですが。

先週、仕事が忙しいと言いつつその合間に「マーオリ 楽園の神々」を鑑賞してきました。感想はこちら に。

2月12日
雑感を更新してから1週間以上が経過しましたが、この間はとにかく忙しかったため特に何も変わったことはありません。せいぜい久しぶり に昔行ったケーキ屋でケーキを買って家と行きつけのバーに持ち込んだくらいです。

2月中はやはり記事の更新は難しそうですが何か書けるようならアップします。でも無理だろうな。

2月4日
書き途中の記事を1本まとめてようやく掲載してからもう1週間くらい経ってます。2月一杯は忙しいので、あまり更新はできない と思われますが、その間に読んだ本や見た映画の紹介くらいはしていきたいと思っています。

木を見て森を見ずと言うことにはならないように気を付けたい物です。歴史については知識も必要ですが、細かい知識の競い合いよりももう少し 広く物を見ることや普段と違うところから見なおしてみることも必要でしょう。そう言った点で、歴史学者以外の人の視点を持ち込むことって 大事なんじゃないかなと思います。

とりあえず、独り言をつぶやく単なるオタクにはならないよう気を付けたいものです。

今日はN響アワーで「アレクサンドル・ネフスキー」の音楽を担当したプロコフィエフです。「タタールのくびき」を読み、「アレクサンドル・ ネフスキー」を見たら、これも見ておかないと駄目でしょう。当然私は見ましたが、音楽を聴くとこれは始めのタイトルの所だなとか、この おどろおどろしい感じはドイツ騎士団の登場場面だなとか、運動会っぽいと言うか乗りの良いロシア軍登場場面の音楽とドイツ騎士団のおどろ おどろしい音楽が混ざり合っているのは合戦シーンだったよなとか、映画のそれぞれのシーンと音楽がぴったりあっているというか、そういう いめーじができあがってしまっているというか、見ていて面白かったです。これは生で聴いてみたかったですね。

1月26日
現在、「タタールのくびき」等々買ってきた本を読んでいますが、久しぶりに研究書を読むと結構骨が折れますね。紹介文をどう まとめようかと悩んでいます。とりあえず件の本についてはアレクサンドル・ネフスキーに関する記述がかなりの部分を占めて います。色々な虚構を排除したアレクサンドル・ネフスキー像がどのようなものなのかは本書を読んでのお楽しみと言うことで。

パソコンのファイルを色々といじっていると、書き途中の記事が色々と出てきました。その辺から何か近いうちにアップできるかも。

1月23日
少し前に注文していた本がまとめて届きました。合計すると2万円を越えるというかなりの出費ですが、ルネサンスの人文主義者と オスマン帝国に関する本、ムガル帝国やオスマン帝国に関する本で、邦語文献ではあまり扱っていなさそうなジャンルの物を選んで 買ってみました。いつ読むのか、そもそも通読するのかと言う問題がありますが、何らかの形でそこに書いてあることを還元できると いいなあと思っています。それにしても、そのうち来るだろうと思ってボーナスの残りからお金を用意しておいて良かった。

帰りに八重洲ブックセンターに寄ってみたところ、「タタールのくびき」を発見。お金があるうちに買っておこうとおもい、その場で 購入しました。これから読もうと思いますが、新しく来た洋書とこちらのどちらを先に済ませようか。

1月20日
「鉄コン筋クリート」を鑑賞してから帰ったら帰りがものすごく遅くなってしまいました。レイトショーはこれだから大変なんだよな。 映画が面白かったので、原作もいずれ読んでみたいと思います。

1月18日
ようやく「興亡の世界史」第1巻を入手しました。発売日は17日となっていたけれど、神保町のでかい本屋、丸善丸の内本店、八重洲 ブックセンターを昨日夜に覗いたときにはまだ店頭に並んでおらず、今日になって新宿に出てようやく発見しました。

内容についてはまた別に書きますが、アレクサンドロス大王の研究について最近の動向もふまえてまとめられており、なかなか面白い 本です。近代歴史学と大王像の変遷・ギリシアへのオリエント文化の流入・東征出発前の出来事(バルカン遠征など)の重要性・ 小アジア「解放」の実態・オリエントの伝統の利用と言ったことがとりあえず前半で書かれていました。ちなみに、エウメネスについて は残念ながら1カ所にしか出てきません。

これ以降の配本について、帯に書いてありましたが、次回は森安孝夫「シルクロードと唐帝国」、次々回が土肥恒之「ロシア・ロマノフ 王朝の大地」だそうです。初回がイスラムとアメリカ、今回がアレクサンドロス、その後が騎馬遊牧民、ロシアと続く…。随分とマニア ックなセレクトかもしれませんが面白そうです。

1月17日
どうでも良いメモ。まだまだいきます。

「ポリュビオス世界史」(龍渓書舎)が第1巻以降全くでないのでどうなっているのかと思っていたのですが、訳者の竹島俊之氏が 1年前にお亡くなりになっていたということをつい最近知りました。問題はこの後どうなるかと言うことですが、京都の方もポリュ ビオスがどんな感じで出るのかまだ分からないし(第4期ラインナップがまだ発表されてないうえ、第3期からずれ込んだ本が何冊 かある)、こちらはこちらでどなたかが引き継いで訳を続けるのか分からない、となると、何年もまつことになるのでしょうか。
(訂正)当初は2年前と書いてしまいましたが、2月16日にかった第2巻をみると2006年8月となっていましたので訂正しました。

興亡の世界史第1巻を買いに行ったものの17日の夜の時点ではまだ店頭には並べられていませんでした。とはいえ「わたしを離さないで」 (カズオ・イシグロ)を読めたのでまあ良いのですが。18日には並んでいてほしいところですね。

ネットで頼んだ本が近日中にまとめてやってくるらしい。一寸お金がないのですが…。まさかこうなるとはおもわなんだ。

1月14日
どうでも良いメモ。さらに続く。

Paul Stephenson Byzantium's Balkan Frontier: A Political Study of the Northern Balkans, 900-1204 (Cambridge,2005)のペーパーバック版を発見。ほしいと思ったけれど他にも色々読みたい本を注文してるので手を出せず。


1月13日
どうでも良いメモ。ここは「日々の雑感」、どうでもいいことを書いたりしても別に問題はありますまい。

アーサー王伝説がサルマティア人の伝説に起源があるのではないかという説については、「アーサー王伝説の起源 スキタイからキャメ ロットへ」(青土社)参照。

武田晴信(信玄)の父親追放や嫡男の自害など家族関係の話については「武田信玄」(中公新書)、「戦国大名の日常生活」(講談社選書 メチエ)参照。

ロータール・フォン・ファルケンハウゼン著、吉本道雅訳『周代中国の社会考古学』(京都大学学術出版会)は面白そう。でも他にも 栗生沢猛夫「タタールのくびき」(東大出版会)や森谷公俊「アレクサンドロスの征服と神話」(興亡の世界史第1巻)など欲しい本が あるのでちょっとつらい。

革袋に藁を詰めたりふくらまして川を渡るというのは洋の東西を問わず行われているようです。アレクサンドロスの東征でもソグディアナ でそう言う記述が見られます。但しこの方法だと急流では下流に押し流されてしまいやすいので渡河ポイントはかなり限定されるようです。

昔自分が良く覗いていた歴史サイトがまるで「荒城の月」の歌詞を思いおこさせる状態になっているのを見ると何とも言えない気分になります。

アルマダの敗北が1行くらいしか触れていないのは、都合が悪いからではなくて単に当時の歴史の流れとしてその程度で問題がないからかと。 あれでイギリスが制海権を握ったとやってしまうと事態を見誤ることになります。また、スペインはあれで没落した訳じゃないです。ここの ところはレパント海戦とオスマン帝国の関係とにているかも。

物の書き手に分かりやすく書くことを要求するだけでなく、読み手の方の努力も必要だと思う今日この頃。

1月7日
今日から大河ドラマが始まっています。武田信玄の軍師山本勘助で1年間やっていくとなると、結局は「武田信玄」になりそうな 気がします。果たしてどのような形で違いが出せるのか、まずは見てみましょう。

武田信玄関係だと、講談社選書メチエから笹本正治「戦国大名の日常生活 信虎・信玄・勝頼」2000年があります。また今回の時代考証 をしている柴辻俊六「武田信玄合戦録」(角川選書、2006年)という本もあります。このお二人はどちらも中公新書から武田信玄の本を 出していたりしますが、それぞれで見解の違うところもあるようです。同じ題材を扱っていても、歴史家によって違う書かれ方がすると 言うことは良くありますが、中公新書でそれぞれ読み比べると言うのも面白いかもしれません。

1月3日
昨日飲み過ぎたため、今日は寝正月になってしまいました。三が日もこれで終わり、明日からまた朝早起きの日々と仕事が始まります。 とはいえ、本格始動は来週からで、今週は午前中だけ仕事ですが。

そう言えば、去年の年末に「ヒストリエ」の最新話を読みました。しかしまたその次が休載か…。話としては、アリストテレスを探して 研究所を訪ねる話です。「動物誌」あたりで何かうちのサイトにも記事が書けそうな話でした。

1月2日
今年最初の美術鑑賞は東京国立博物館で始まった「悠久の美ー中国国家博物館名品展」にしました。展示は新石器時代から五代まで (10世紀まで)という範囲内で、基本的に見栄えのする物が多かったような気がします。青銅製のスッポンはご丁寧にも王がスッポ ンを射たという銘文にあわせて矢が刺さっているところを再現していたり、四川省三星堆遺跡出土の目が飛び出たような変わった作り の遺物、周の青銅器色々、一体だけ置かれていると何となく変な感じがする秦の兵馬俑、秦の兵馬俑と違ってサイズは小さく素朴な作り ですが、当時の兵隊の装備についても再現している漢の兵馬俑やテン王の印(日本の金印と何となくにている)等々をじっくりと見る ことができたので楽しかったです。今回の展覧会は古い時代の物が中心であったため、展覧会で扱っていない時代の美術(宋から清) を見るために東洋館の常設展示も見てきました。やはり焼きものはいい。さらに上野寛永寺根本中堂の特別参拝にも行ってきました。 以前ここに行ったときは何もなかったのですが、どうやら前は時間が良くなかったらしいと言うことが判明しました(10〜15時までが 特別参拝の時間)。ここで一応初詣を済ませていないことに気がつき、お賽銭入れてお願い事をしてきました。何を願ったのかは秘密 ですが。

1月1日
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。とりあえず何か書くこともないので、 挨拶のみにて失礼します。

さすがにこれだけでは寂しいのでもう少し書いてみようかと。テレビで見たい物も特にないなと思いつつ、昼間は天皇杯をみて、 夜は何故か大間のマグロ漁の番組を見てしまいました。それにしても、目の前でマグロがジャンプしているのに簡単にはとれない ものなのですね。さすがに夜中の「アレキサンダー」を見る気力はないのでおとなしく寝ます。そもそもDVD持ってるのでそれで 十分かと。ちなみに「アレキサンダー」ですがアメリカでは完全ノーカットバージョンが次世代DVDで出るらしいという情報を ネットで見かけました。日本では恐らく出ないだろうなあ…。

初詣は明日行ってこようと思っています。ちょっと気合いを入れて御岳山に行くか、地元ですますか、都心に出て大きいところに 行くか(明治神宮とか)、国立博物館に行くので上野界隈のお寺を回るか、まあ色々アイデアは出てきますが実際には寒さに負けて 適当なところですませそうな気がします。

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